The view from the top Ⅱ (ページ2)

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No.052 ページ2

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楓士雄｢…ってぇ〜｣

『…痛かったんかい』

楓士雄｢あの蹴り、さすがだわ｣

そう言いながらも手が痛いのか、
開いては閉じて…と繰り返している。

『水で冷やしてきたら？』

楓士雄｢そうするわ｣

“先に屋上行ってて”と言われて屋上に向かう私達。

『…司、おんぶ』

司｢はぁ？｣

『眠たい、もう歩けない』

司｢…どこの子供だよ｣

そう言いながらもおんぶしてくれる優しい司。

屋上についてソファーに私を下ろすと、
いつものように私の隣に司も腰をかけた。

『ん〜、お昼寝日和』

司｢いつもだろ｣

司がなんか言ってるけど気にしない。

そのまま心地よい日差しに意識を手放しかけた時、
屋上のドア付近から何やら騒がしい声が聞こえてきた。

『…うるさいな』

私が不機嫌そうに起き上がると同時に開いたドア。

そこにやってきたのは手を冷やしに行ったはずの楓士雄と
名前も知らない顔に傷をつくった3人。

『…誰？』

楓士雄｢なんかトイレの個室にこもってこれ持ってたからよ｣

“コソコソするくらいだからやばいもんかと思って”

そう言って司に何かを差し出した楓士雄。

『…ちょっと見せて！』

小さな瓶に入った赤い物体…。

『なんでレッドラムが…』

楓士雄｢レッドラム…？｣

司｢SWORDじゃどこも禁止しているドラッグだよ｣

ｼﾞｬﾑ男｢ちょっと前に出回ってたんすけど…
　また最近出回ってるらしいんすよ！｣

まだ詳しく調べてみないと分からないけど
今回は九龍は関与してないはず…。

あと少しでたどり着けそうなのに
警戒しているのか出処まではまだ調べられてない。

でも鬼邪高にも来てるということは
他のところにも出回ってる可能性がある。

司｢これ売り捌いて小遣い稼ぎってわけか…｣

『アンタら1年だよね？
　……ちょっと顔、貸してくれる？』

司｢おい、A……｣

『大丈夫、悪いようにはしないから』

プッシャーをあぶり出して情報を吐かせる。

…そうすればレッドラム被害もいち早く終息するだろうし
何よりも心配なのは新太だ。

3人を屋上から連れ出し、
校舎裏へと連れていく。

1年だから私の事を分かってないのか……。

もしくは男3人なら勝ち目があると踏んだのか
一斉に襲いかかってきた。

でも所詮、女1人相手に複数人じゃないと喧嘩すら出来ない奴ら。

それぞれ蹴りを1発入れればすぐに倒れた。