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No.014 ページ14

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司｢て言うか、もっと面白い話ねぇのかよ｣

ｼﾞｬﾑ男｢そうっすね〜…｣

ソファーに座る司。
その隣に私、向かい側にジャム男が腰を下ろした。

司｢そう言えばお前芝マンの姉ちゃんのパンツ盗んだよな？｣

『え…ジャム男そんなことしてたの？！』

ｼﾞｬﾑ男｢違っ…あれは楓士雄さんがいけないんすよ？！｣

司｢アイツまだ持ってっかな？｣

ｼﾞｬﾑ男｢絶対持ってますよ！｣

司｢きっと家宝にしてんな｣

コイツらは…。

思い返してみれば一度だけ、
なぜか仲間外れにされたことがあったっけ。

いつも一緒にいたのに急に
“今日は絶対来るな”って言われたことがあって
理由も分からずついて行こうとしたのを巻かれたんだっけ…。

その後に偶然鉢合わせた芝マンのお姉ちゃんは凄く不機嫌で
楓士雄達と連むのは辞めるように言われたっけ…。

でもその後の楓士雄達はいつも通りだったから
すっかりそんなこと忘れてたけど
それを聞いて今になって納得。

司｢まぁ、でも…お前のおかげで楓士雄やAとも仲良くなれた｣

ｼﾞｬﾑ男｢楓士雄さんいたらどうなってたんすかね…？｣

司｢轟と毎日やり合ってんだろ｣

…あぁ、物凄く想像つく。

ｼﾞｬﾑ男｢たった2週間っすよね、鬼邪高にいたの｣

司｢あぁ…｣

ｼﾞｬﾑ男｢俺楓士雄さんと司さんが鬼邪高行くって聞いて
　絶対この2人が頭になるって信じてたんすから！｣

そう言って熱弁を始めるジャム男。

だけど一方で司は表情を曇らせた。

…そうだよね。
司だってそのつもりで鬼邪高(ここ)に来たんだもん。

事情があるから仕方ないにしろ、
司だってどうしたらいいかわからないよね…。

ｼﾞｬﾑ男｢でも楓士雄さん辞めて…
　その入れ替わりでAさんが鬼邪高に来たって聞いて
　てっきり2人が2年仕切ってんのかと思ってました｣

その言葉はジャム男だけじゃない…
これまで何人もの人に言われてきた。

その度に現実を突きつけられて…。

きっと司は私以上にツラい思いをして来たと思う。

司｢もういいだろ…｣

ｼﾞｬﾑ男｢やっぱり楓士雄さんが転校したことが関係してるんすか？｣

『…ジャム男、それ以上は…』

司｢…関係ない｣

“それ以上何も言うな”と言わんばかりに
そのまま屋上を出て行った司。

ｼﾞｬﾑ男｢…どうしちゃったんすか、司さん｣

寂しそうにそう呟いたジャム男に
私は何も声をかけることができなかった。