stupid~真っ赤なブレスレット~2

好きだったあの子 ページ8

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裕太side




アホみたいやなぁ。



沈んだAの横顔を見ながら、俺はため息をついた




普段宇宙人とか、アホとか言われてる俺やけど空気読むことぐらいできるわ。




上機嫌でメイク道具を出し始めるリカコさんに、空元気なA




あいつ、笑えてないことくらい分かってるよな？



なんであんな引きつった笑顔になってんねんやろ





リカコさんが俺らのメイクやった時は、確かにリカコさんで満足してたし有難いとすら思っていた




やけど、Aが来て、俺らのことをいたわってくれて、俺ら優先で、




そんな謙虚なAに、リカコさんが勝てるわけないのに




何に対抗してんねん、あの人は。







遅れて入ってきた玲於を見ると、相変わらずぼーっとしたまま。




時折メンさんをいじって困らせてる





メンさんは気づいてないやろなぁ、あの人はほんまの鈍感やから。




亜嵐くんは、気づいてるけど態度には出なさそう





あ、俺貧乏ゆすりしてたわ、笑






隼が、悲しい顔して笑ってるAの横顔を切なそうに見つめてる






あかんなぁ、この状態は。






なんのために、俺がAを諦めたんや






玲於、あいつアホすぎちゃうか？






そんな半端な気持ちなら、Aは隼に行くで？






Aが来た時からずっと俺はAが好きで、

でも俺よりAのことを理解してる隼と

Aが好きな玲於




メンバーのことも大事な俺は、Aを諦めた。





やけど、こういう時にまだ諦められてへん恋心の1片がくすぶってくる。





玲於。お前はAを幸せにしてあげられるんやないんか。





リカコさんは、なんでそんなにAをいじめるんや。





重い空気を感じながら、自分の責任だと唇を噛むAを見ていられへんかった

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