stupid~真っ赤なブレスレット~2

モヤモヤする ページ16

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玲於side





亜嵐｢え、誘ったの？Aちゃんを遊園地に｣




隼｢いや、亜嵐くんが誘えって言ったんじゃん。笑

誘ったよ？｣





亜嵐｢それで、Aちゃんはなんて？｣





隼｢OKしてくれた｣





むかむかする。



あいつ、隼のことが好きだったってこと？



最近俺と目すら合わせてくれないし、そもそも家を出ていった時点で嫌われてるのは分かってたけど、なんか納得できないって言うか





リカコ｢みんなー、メイクするよ？

じゃあまずは玲於から！｣




道具を取り出しながらリカコさんが俺を座らせる




正直言って、Aへの当たりが強い辺からあまりリカコさんのことは好きじゃない





Aがどれだけ苦労したか知らずに、簡単にメイクの座を奪ったって聞いた時は怒りを通り越して呆れて、思わず本人に言ってしまった





そりゃ、あいつよりリカコさんの方がうまいんだって、そりゃ本人が1番わかってるとだとは思うけど






リカコ｢玲於、今日のご飯は何がいい？｣




玲於｢…あのさ、早く家見つけた方がいいよ？まじで、俺の家は…｣




リカコ｢分かってるって！だけど、紗奈さんもメイク辞めちゃったし、これからドタバタするかもしれないからまだ先になっちゃうけどね…｣




玲於｢え？｣




紗奈さんが、メイクを辞める？




初耳謎や情報に、俺は鏡越しに俺の顔をパウダーで包んでいくリカコさんを見た




リカコ｢あれ、知らなかったの？

紗奈さん、辞めるんだよメイク｣




代わりに入ってきた男の子がカッコイイんだよー、って言ったリカコさんの言葉は右から左に流れていく




玲於｢だから、あいつあんなに落ち込んでたのか｣




数日前、HIROさんに呼び出されたあとからなんだか様子がおかしかった





時折ため息をついては窓の外を見るというぼぉっとした行為がふえて。





だからだったんだ、って1人で納得してると、リカコさんが呟いた





リカコ｢そんなに、あの子のことが好きなの？｣




玲於｢あの子って誰？｣





リカコ｢とぼけないで、Aちゃんよ｣





無視しているとしつこいリカコさんに、ある種の嫌悪感を抱いてスマホを置いてから鏡越しに見合う






玲於｢好きっすよ、俺、あいつの事。｣





初めて口に出した自分の思いは、リカコさんの耳に届いて消えていった





呆然としたリカコさんを見ながら、俺はあいつの顔を思い浮かべた

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