遊園地 ページ15
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Aside
隼「Aちゃん」
『ん?隼、くん?』
隼くんの家で夕食を作っていたら、不意に呼び止められる
食器を洗っていた手を止めて
泡を流し、そちらを向く
『なぁに?』
隼「あのさ、今週末遊園地行かない?」
『遊園地?』
隼「そう。2枚、入場無料券が手に入って。」
『え、私なんかでいいの?』
隼「うん、Aちゃんがいいの」
『ほんと!…いきたい!』
そう言うと、不安そうな顔をしていた隼くんが笑みを深めた
隼「良かった、断られるかと思った」
『断らないよ、笑』
隼「Aちゃん…最近凹んでたでしょ?」
ソファーに座るように促されて言われるままふかふかのソファーに腰掛けた。
手に握られたのは1枚の可愛らしいチケット。
『なんで、凹んでたって思うの?
そんなこと、ないよ?』
そんなことないわけが無い
数日前、紗奈さんは退社した
三代目のみんなは、言うまでもなく落ち込んでしまって、しばらくは何も手につかない感じだった
特に健ちゃんさんは本当に紗奈さんのことが大好きだったようで、「なんで紗奈さんの後任がヤローなんだよ…」って深いため息をついてた
隼「…Aちゃん、好きだよ」
『…へ、』
隼「ふふ、落ち込んだ顔が戻った」
私のほっぺたを人差し指でなぞりながら隼くんが意地悪に笑った
彼は、意外と意地悪だ
でも、その中に優しさを感じてしまうから、余計にほっぺたが熱くなる
隼「大丈夫だよ、Aちゃんの周りの人全員Aちゃんの敵になっても、僕だけは味方でいるから。ずっと好きでいる」
『はや、とくん…』
彼は、こういうことをサラッと言う。
『あ、物件見つかったから、今週末には出ていくね!』
隼「どこ?」
『あー、うん、ここより少し遠いとこ!』
隼「…そっか」
本当は、嘘。
物件なんてそんなに早く見つかるものじゃない
有名人の家にずっとお泊まりしてると色々と迷惑だから、今週末からホテルに泊まることにした
隼「遊園地、楽しみだね」
『そうだね!』
これで、今週は頑張れる、と寝室に向かった
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d=(^o^)=b - 隼格好いい〜〜! (2018年12月21日 1時) (レス) id: b41e986af5 (このIDを非表示/違反報告)
GENE love - 豚骨ラーメンさん» ずっと応援してます! 頑張ってくださいね! 私も読んでから辞めないって書いてあって先に読んでかいた方がよかったですね。 ごめんなさい。 ほんとにほんとに応援しているので頑張ってくださいね! (2018年12月19日 22時) (レス) id: 1e4df9a365 (このIDを非表示/違反報告)
豚骨ラーメン(プロフ) - れやさん» 待ってぇぇぇぇ嬉しいです!そんなこと言ってもらえた私の方が心臓きゅーってなります! (2018年12月18日 22時) (レス) id: fff74a9d13 (このIDを非表示/違反報告)
豚骨ラーメン(プロフ) - GENE love さん» ありがとうございます!こころお優しい読者の方々が沢山いらっしゃって本当に心の支えです!辞めません!笑 (2018年12月18日 22時) (レス) id: fff74a9d13 (このIDを非表示/違反報告)
れや(プロフ) - 待ってええて無理好き心臓キュゥゥウゥウッってなります助けてだいすき (2018年12月18日 2時) (レス) id: e2c96a96ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豚骨ラーメン | 作成日時:2018年12月12日 0時