9 ページ9
.
そして、数日経った昼休み。
「最近、楽しそうだね。」
紫耀の一言で、目を丸くさせた。
『...そう？』
「やっぱ、部活始めてよかったね。」
『...うーん...』
「あれ？そうでもない？」
『岸先輩...あの人、まじで訳わかんない。』
紫耀が少し複雑そうな顔を
したような気がしたけど、
話を続ける。
『話してると疲れちゃうけど、元気が出るような気もしなくもない。』
「まって、どっち？」
岸先輩の影響からか、
私の日本語までおかしくなってしまう。
.
『え？なんで？』
放課後、真っ直ぐ美術室へ行くと、
また岸先輩がひとり。
「おー今日もちゃんと来たね！」
眩しいくらいの笑顔で出迎えてくれる岸先輩。
また2人きりか...みんな早く来ないのかな...
何も用事がない私は
真っ直ぐ来ることが当たり前だと思ってたけど、
他の人は違うみたい...
ただひとり、岸先輩を除いては。
「Aちゃんは、好きな食べ物って何？」
『会話のネタ無いんですか？』
「いや、そうじゃなくて...ただ単純にAちゃんのこと知りたいなぁって...」
『なんで...ですか？』
「んーなんだろ、好きになりかけてるかも。」
『え？』
まただ...この人も、なの？
この人だけは違っていて欲しかった。
私のことをちゃんと知った上で
こういうことを言って欲しかった。
『...私のこと何も知らないのに？』
「だから！知ろうとしてんの！」
『...教えたくないです。』
「え？」
『...私ちょっと体調悪いんで、帰りますね。』
思わず、嘘をついて、この日は部活を休んだ。
ちょっとだけ、素で話せる人が
紫耀以外で見つけられたのになと悲しくなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんじゅ(プロフ) - ぴよさん» ぴよ様 毎回コメントありがとうございます😭嬉しいお言葉に救われております🙇💦無事に走り抜けられて良かったです...！ありがとうございました🙇💦 (2022年5月4日 22時) (
レス) id: fdc26afc25 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 読みやすいし、とっても楽しくキュンキュンして読ませて頂きました(^^)完結お疲れ様です( ᵕᴗᵕ ) (2022年5月4日 21時) (レス) @page33 id: df4407384b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんじゅ | 作成日時：2022年4月14日 22時
