ガチの不仲と言われる2人 (ページ10)

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私の次の仕事は北斗と雑誌の撮影だった
着替えて、メイクして撮影してを何回も繰り返す

撮影を何事もなく終え、次の仕事まで少し時間があり迎えが来るまで北斗と部屋で待つことにした

「ねぇ、俺がいうのもあれだけどなんであんな感じなの？仲良かったじゃん…」

やっぱりさっきのバラエティーの収録でのやり取りが気になってるのであろう

仲良かったじゃんっていうけれど北斗も京本に懐いてたし仲が良かった
なのになんで勝手に気まずくなってビジネス不仲とかやってんのって感じなんだけど

「北斗はさ、男女の友情信じるタイプ？」

「男女の友情？ないね」

「まぁ、北斗はそうだろうねぇ
でも京本と私はほんとになにもないのよ。理解されないだろうけど」

北斗がなにかを話そうと口を開こうとする前にまたさらに言葉を続ける

「ほぼ同じタイミングで入所して、そこで出会って…辛い時一番近くで支え合ってきた。
お互いがお互いの存在を認め合ってきた
仕事の話、プライベートの話なんでも話せる相手だったし、向こうもそうだろうと思ってた」

「だけどさ、性別だけは変えられないんだよ
どんなに私たち2人が仲がなくて、そんな関係はないと言い張っても周りがそうと決めつけて言いふらすんだよ
どんな嘘でも誰かが信じたらひとつの真実になるんだよ」

だから心底羨ましいよ北斗たちが

「隣に立っても、ふたりだけで外歩いても、どんなに距離が近くても疑われないんだから」

うちのグループは仲が良い
素でのびのび自由にやってるYouTubeを見てたらわかるけど本当に仲が良くてその分距離が近い
平気で抱きつくし、手握ったり、頭にキスしたりする
男たちは笑ってるけど私が混ざらないの気付いてる？
それを一歩下がってただ笑って見てることしかできない私
その度にこの性別を呪ったか…

ねぇ、わかる？この気持ちが
友でありメンバーであり色んな苦楽を共にしてきた大切な仲間
そう言うけれど私はやっぱり皆んなとは違うんだよ

ほぼ一方的に話し続け北斗からの答えを聞く前にタイミングよく電話が鳴ったからラッキーだなと思って荷物片手にそのまま部屋を後にした

あのまま北斗と話してはいけない気がした
北斗の言葉の引き出しの多さには勝てない
勝ち負けなんかないけれどいちばんわたしが気にしていることを言われてしまうと思ったから

性別など関係ない
そう言い張っている私が誰よりもその性別に囚われていることを

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