69.卒業後は。 ページ19
.
数日後、私達は退院した。
正確に言えば、北斗が先に退院して後日私も退院した。
入院してる間は、大我が毎日お見舞いに来てくれた。
時々樹が来たり、優吾も来てくれた。
みんな、ありがとう。
移植手術をしてから、症状がほとんどなくなった。
健康体になったんじゃないかってくらい。
走っても苦しくならないし、目眩も頭痛も起きなくなった。
どれも北斗のお陰だ。
感謝してもしきれない。
そして退院後、私は大我と正式に付き合うことになった。
登校する時は今までは北斗と一緒だったのが、大我が迎えに来てくれるようになって。
昼休みになれば屋上で一緒にご飯を食べて。
帰りも家まで送ってくれる。
たまに寄り道したりお互いの家に行ったり、休みの日にはショッピングモールや水族館に遊びに行ったりした。
こうして月日は流れ、卒業シーズンに。
「ねぇ、」
帰り道、ふと大我が口を開く。
「Aさ、俺と一緒に暮らさない？」
「…え、」
「だって俺やだもん。Aと北斗が毎日同じ屋根の下で過ごしてるの。」
「いや、でも北斗は弟だよ？」
「今は弟でも元は恋人じゃん！やだ！」
駄々を捏ね始める大我に笑いが溢れる。
嫉妬してるのかな？可愛い。
というか、今は弟で元は恋人って普通に考えたらあり得ないよね……。
今更だけど。
「…じゃあ、大我の家で暮らせばいい？」
「いや、マンション借りよう。」
「へ！？」
真顔でとんでもないことを言う彼。
高校生が言う台詞じゃない……。
でも、大我ってお坊っちゃんなんだっけ。
「俺もうすぐ卒業だからさ。
卒業したら、一緒に暮らそう。」
「…私まだあと1年あるけど。」
「そんな待てないから！俺が卒業したら！ね！」
「しょうがないな…。」
とか言いつつ、内心すごく楽しみだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 350人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和ッフル(プロフ) - yamayama0509021さん» 嬉しいです！ありがとうございます！！ (2021年2月5日 10時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
yamayama0509021(プロフ) - 一瞬で読み終えてしまいました！！！面白かったです！！！これからも楽しみにしてます！！ (2021年2月4日 23時) (レス) id: f5163d79d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月17日 21時
