46.クラスメイト。 ページ46
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「…私ね、優吾と付き合う前はあの人と身体の関係持ってたの。」
「…マジで？」
「だから、言ったでしょ？
色々と訳ありだって。」
「でも付き合ってからはしてないんだよな？」
「それは勿論。」
良かった…と、優吾は立ち上がって私のことを抱きしめる。
私は、抱き返すことができなかった。
「…授業、始まっちゃうから…。」
「あ、ごめん。教室戻ろっか。」
ニコッと笑う優吾を見て、心が傷む。
生徒会室を出ようとすると、手を引かれて軽くキスをされた。
こんなに愛情をくれる人が目の前にいるのに、私の頭の中は大我でいっぱいだった。
教室に戻ると、クラスメイト達の視線が私の方に一斉に集まる。
それを何とか見て見ぬ振りをして席についた。
「大丈夫だった？」
真っ先に北斗が心配そうに声かけてくる。
「うん。ちょっと話しただけだから。」
北斗の顔を見ずにそう言った。
それから授業が始まってもチラチラと周りに見られて、集中出来なかった。
休み時間になれば、遂に女子達が目の前にやってきた。
「櫻葉さん！さっきの人、誰なの？」
ニコニコしながら聞いてきたのはクラスで1番目立ってる女子。
…作り笑顔だってバレバレ。
「友達だよ。」
「でも生徒会長と付き合ってるんだよね？
ああいうの良くないと思うんだけど…。」
苦笑いしながらカールされた髪の毛をくるくると指に巻き付ける。
ああいうのって、何？
「君たちには関係ないじゃん。」
無表情のままそう言い放つと、女子達の顔が強張る。
周りの空気も一瞬凍りついた。
だけど直ぐにヒソヒソと話し出すクラスメイト。
そんな空気に耐えられなくなって、私は音を立てて立ち上がって教室を出た。
ただでさえ友達いないのに、
こんな感じじゃますます居づらくなっちゃうな〜って呑気に考えながら、
足は自然と屋上に向かっていた。
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和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
