43.報われない恋。 ページ43
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翌日は大事をとって学校を休んだ。
朝食と昼食の時だけリビングに下りて、それ以外はベッドの上でボーっと過ごした。
そして夕方になる少し前に北斗が帰ってきて、私の部屋に来た。
「具合どう？」
「大丈夫。」
「良かった。あ、これ生徒会長から。」
北斗から何かが入ってるビニール袋を受け取る。
中身を覗くと、購買のメロンパンといちごオレが入っていた。
「忙しくてお見舞い行けないから渡しといてって。」
「そんな、全然良いのに…。」
「優しい彼氏で良かったな。
あの人ならAのこと任せられるよ。」
そう言って切なそうに笑う彼に、なんて返したら良いのかわからなくなる。
「…北斗、」
「ん？」
手を伸ばして彼の手に触れようとすると、パッと離れられる。
「駄目だよ。先輩悲しむよ？」
「手、繋ぐのもダメなの？」
「ダメ。」
「昨日繋いでた。」
「…それは、」
目を泳がせて背を向ける北斗。
そんな姿が何だか可愛くて思わず笑みが溢れる。
最初に倒れた時も今回も、私が目覚めるまで手握ってくれてたよね。
「…笑ってんじゃねぇよ。」
北斗は小さくそう言って部屋を出て行った。
好きな人と同じ屋根の下で暮らしてるのに、その恋が報われないって切ないよね。
私だったら耐えられないんじゃないかな。
って、何考えてるんだろう。
…ごめんね、北斗。
スマホを手に取って優吾にお礼のLINEを入れて、布団に潜り込む。
夕飯までまだ時間あるから、少し寝よう…。
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和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
