36.睨み合い。 ページ36
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「おっ、早いね。」
やってきたのは大我。
「授業ちゃんと出てたんだ。」
「そんな毎時間サボってるわけじゃないよ。笑」
大我はふふって笑いながらそう言って私の隣に腰を下ろす。
そしてふわっと抱きしめられる。
「あ、あの、」
「ん？」
「うちのクラスの男子がここに来るかも。」
焦りながら彼の胸を押し返そうとするけど、ギュッと力を込められる。
それと同時に屋上のドアが開く音がした。
「…え、A？」
樹の声がしてドアの方に首を回すと、目を丸くしてる樹とその後ろで険しい顔でこちらを見てる北斗がいた。
大我は抱きしめる力を緩めてふたりのいる方を見る。
「え！もしかして、彼氏？」
樹がびっくりしながら近付いてきた。
「うん。そう。」
大我はそう返事をしてまたギュッと抱きしめてくる。
「…ちょ、」
軽く抵抗すれば、大我はフッと笑って離してくれた。
まだ驚いてる樹と、扉のところから動かない北斗。
「か、彼氏じゃないよっ！」
北斗に誤解されたくなくて慌ててそう言うと、北斗も側にやって来る。
そして大我のことを見下ろすようにして口を開いた。
「コイツに触ってんじゃねぇよ。」
北斗は聞いたことのないくらい低い声で大我にそう言い放った。
すると大我はまたフッと笑って立ち上がる。
「キミ何？たかが幼馴染のくせに何言ってんの？」
「てめぇ……」
大我の台詞に北斗が拳をグッと握るから、私は慌てて立ち上がってふたりを引き離す。
それを察した樹もやめとけって言いながら北斗の身体を掴んで大我から離した。
距離が空いてもまだ睨み合うふたり。
「…昼飯の場所変えるべ！」
樹は重い空気を破るように北斗にそう言った。
だけど北斗は何も言わずに私の手首を掴む。
そしてそのまま少し強引に引かれて屋上を出た。
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和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
