22.寂しい者同士。 ページ22
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今は？って聞こうとしたら、先に大我が口を開く。
「俺の話はいいんだよ。
Aは？いるの？」
「…いる。」
「あの幼馴染くん？」
「…うん。よくわかったね。」
「勘だよ。」
ふふって笑う彼。
「やっぱり彼氏なの？」
「ん〜…わかんない。」
「何だそれ。」
「付き合うとかの話もしてないし、
好きかどうかって聞かれると…好きだけど、それは恋愛としての好きではない気がするの。」
「…そっか。」
北斗は幼い頃から私のことが好きって言ってたから、そういう好きなのかもしれない。
だけど私は、なんか違う。
「人としては好きだけど、キスしたり手繋いだりしてるのはただ寂しさを埋める為っていうか。」
なんか北斗のこと利用してるみたいで、ホント最低だよね私。
愛情を注がれてこなかった私は、愛情の注ぎ方が分からないんだ。
受け止め方も分からない。
「A」
私の名前を呼ぶ彼の顔がいつの間にかすぐ近くにあって。
次の瞬間、一瞬だけ唇が触れた。
「え…？」
「俺とも寂しさ埋め合おうよ。
寂しい者同士。」
寂しい者同士…。
「大我も、寂しいの？」
「…寂しいよ。」
小さく呟いた大我の瞳が揺れた気がした。
「大我……」
大我は身体をこちらに向けて腕を広げる。
彼もやっぱり、何かを抱えている。
そっと近付くと、大我は私のことを引き寄せてギュッと抱きしめた。
そして、お互いを確かめ合うように、惹かれ合うようにまたキスをした。
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和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
