19.キスマーク。 ページ19
.
家に帰るとまだ少し濡れていた私を見たおばさんに凄く心配された。
早く身体温めなさいって直ぐに湯船にお湯を溜めてくれた。
お風呂に入ってご飯を食べて、2階に上がって部屋のドアを開ける。
すると、後ろから付いてきてた北斗に手を掴まれた。
「ちょっと、俺の部屋に来ない？」
「…うん。」
そのまま北斗に引かれて隣の部屋に入る。
初めて入った北斗の部屋にはたくさんの本が置いてあった。
「本、好きなの？」
「うん、好き。」
私をベッドに座らせて、その隣に座る北斗。
「さっきの話なんだけどさ、
もう樹と2人きりで遊ばないで。」
「…、」
「また襲われるよ？」
「でも、最後までされてないよ！
北斗が助けてくれたから。」
「俺が？」
「うん。来てくれたし、電話してくれたから助かったの。」
「…どこまでされた？」
どこまでって…どう説明すればいいんだろう。
具体的に話したほうがいいのかな。
「とりあえず、キス、されたかな…。」
正直に言うと、北斗の顔が少し険しくなる。
そして私の顎に手を添えて自分に向けさせると素早く口付けをした。
突然の出来事に驚いて目を見開く。
唇が離れて目が合う。
「…ごめん。悔しくて。」
そう言うと、顎にあった手は下に降りて首筋に触れる。
「こっちも、いい？」
私が返事をする間もなく、北斗は首筋に顔を埋めた。
「つっ…」
少し前にも感じたような痛み。
思い出した。
さっき樹にも同じようなことされた気がする。
「何したの…？」
「キスマーク。上書きしたの。」
「キス、マーク…？」
北斗はポケットからスマホを取り出して、インカメ画面にすると私に向けた。
画面を見ると、映し出された自分の首に赤い痣が付いていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 346人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和ッフル(プロフ) - 五月雨さんさん» ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！ (2020年10月9日 9時) (
レス) id: 287052cd16 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨さん - 読んでいてキュンキュンします！お話の切なさも伝わってすごく面白いです。更新頑張って下さい。 (2020年10月8日 23時) (レス) id: bd9b89ca09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：和ッフル
| 作成日時：2020年10月4日 23時
