僕らの海賊船【sxpx】 (ページ7)

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#6 『襲撃』ページ7

紫side

ふわふわとしたパンケーキの上、溶けたバターが甘い匂いを醸し出している。

紫「これ、ほんとにくれるの！？」

桃「勿論。いつも頑張ってる船長へのご褒美。召し上がれ」

紫「さすがさとみくん…！！愛してるよ！」
赤「やだあ！なーくんでも許さない…」

紫「うわ、莉犬くんいつの間に…」

赤「俺はずっとさとみくんの後ろにいるもん」

莉犬くんが子供みたいな顔でさとみくんに擦り寄る。かわいい。

写真に収めたいこの光景。

俺は船員は皆自分の子供だと思っている。
さとみくんは長男かな。俺より年上だけど。

パンケーキを一口頬張ると、バターの香りと甘い風味が口いっぱい広がる。

美味しい。幸せ。

パンケーキなのにふわっととろけるような食感。

爽やかな紅茶とよく合う。

パンケーキの横にある甘すぎるホイップクリームが、俺を癒している。

夢中で食べていると、誰かと目が合った。

ここまで気配がして分からない俺じゃないけどね。扉の向こうには3人。

ころん、るぅちゃん、ジェルくんだ。

ずっと気配はしていた。なんならもうここに来る前から知ってた。気配くそ濃いから。

隠れられてないもんね。

そんなことは気にせず、俺はパンケーキを頬張る。

紫「さとみくん流石。俺と結婚しようよ」
桃「え、いいの？笑」

橙「いいわけないやろぉぉおおお！！！！！」
赤「いやぁぁあああぁぁぁああ！！！！」

出た。ド怒りジェルくん。ド怒りーぬくん。

紫「じゃあさとみくんの次に料理上手なるぅちゃん。俺と結婚しよ？」

黄「え、嬉しいです…！」
青「なーくんでもやだあ！！！！！」

ころんは子供みたいだ。

こんな平和な日常、海賊の俺たちが味わうには幸せすぎる。

そろそろ来る頃だな。

ｶﾞﾝｯ

紫「…ほらね」

紅茶をかき混ぜれば、爽やかなジャスミンの香りが船に広がる。

荒くなった海。そろそろ仕事だ。

紫「大砲の音がする。スタートだ。」

橙「あいあいさ、船長」

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