確信 ページ9
「(目的は………あのヒビは…存在を私に気付かせる為…！？)」
ｰｰｰｰｰそう考えれば、凡てが繋がる
超音速攻撃で外套のポケットに入っていた携帯電話の画面にヒビを入れることは可能なのか……
常人ならば不可能だ
だが、Aはそれが可能な人間を知っていた
「(彼奴なら出来る……)」
Aは確信した
『天人五衰』の計画はｰｰｰｰｰドストエフスキーの立てた完璧な作戦はｰｰｰｰｰ利用されていると……
そして、近い内に何か仕掛けてくると……
一方その頃、敦と鏡花は安吾とモンゴメリの協力を得て天空カジノへの潜入を成功させていた
Aが支配人室で対策を考えていると、シグマや警備員達が戻ってきた
警備員の数が先刻よりも数名多かった
「…猟犬？」
「あぁ、今から此処に来る 隠れるなら…」
「その必要は無い」
シグマの言葉を遮るようにAはそう言うと、窓の近くに置いた椅子を、シグマの机の近くに移動させた
間もなく、『猟犬』の二人が来た
大倉と立原だ
「…テメェは、鼠の！」
「………」
立原の言葉に大倉の視線がAに向いた
「やっぱり、猟犬は貴方だったか……」
Aは立原に笑みを浮かべて言った
立原は何かを言い返そうとしたが、
「立原」
大倉に止められてしまった
「支配人…このカジノを今すぐ閉鎖しろ」
「カジノを閉鎖しろだと？」
「うむ この施設にはテロリストが潜入しておる…証拠もある」
大倉がそう言うと
「支配人、こちらを」
一人の警備員が監視映像をシグマに見せた
映っているのはモンゴメリだ
「其奴はテロリストの仲間じゃ 『部屋』の異能で一味をカジノ内に運び込んだ」
「成程……異能力者自身もその『部屋』への出入りが可能だから、カジノを閉鎖して、連中が音を上げるのを待つ
……カジノそのものを檻として使うという事か」
Aは大倉の意図を読み取りそう言った
「………」
大倉はAの言葉に静かに頷いた
「確かに、テロリスト…否、探偵社を追い詰めることが容易だけど……どうする？」
返答が判るのにも関わらず、Aはシグマに聞いた
「断る」
「………何じゃと？」
大倉はシグマの返答にそう言った
「封鎖で失われる収益と利益は誰が補償する？ カジノは私の命そのもの
お前達は『一ヶ月間心臓を止めろ』と云われて従うのか？」
「じゃが、貴様の隣の奴は儂等の意見に賛同の様じゃが……」
大倉がそう言ってAを見た
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朱鷺の砂 - 夏休み期間なので少し更新速度が上がります (2019年7月22日 22時) (
レス) id: 137c29396a (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂(プロフ) - 誤字脱字などありましたら教えて下さい また、作中で分からないこと、分かりにくかったことなどもありましたら教えて頂けると幸いです 他にも、作品やキャラクターについての質問等も受け付けています これからもよろしくお願いします！ (2019年6月28日 18時) (レス) id: 4484823ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱鷺の砂 | 作成日時：2019年5月19日 7時
