探偵と鼠 <弐> ページ40
「どうして、どうして君が!?」
敦がAの肩を掴んでそう言った
「どうして?」
「君は、僕と間逆の人生をあの孤児院で過ごしていた……里親に引き取られた………幸せな生活を」
「とんだ夢物語ね」
「「!?」」
敦の言葉を遮ってAは、そう言った
「幸せな生活?私が?……本当に幸せなら、人殺しなんてしない」
「幸せなら?」
「敦が、お前は、院の院長に贔屓にされていたと言っていたが……」
国木田は、敦の言葉を思い出してそう言った
「贔屓?……端から見ればそうなるだろうね」
「端から見れば…?」
「まぁ、そんなことより……早くお仲間に連絡をしたら?」
Aは、敦達にそう言った
「俺達の連絡で軍警や特務課が来たらどうする心算だ?」
「軍警?特務課?……彼等じゃ私を捕らえられない」
Aは、口元に笑みを浮かべてそう言った
「随分と余裕だな……非戦闘系…回復系の異能者……十六夜A」
「フッ…君のその手帳には……『敵が、情報屋として動いていた場合、どんなことが起こりうるのか』って事は、書いていないのかな?」
「??」
「真逆…!!」
首をかしげる敦の横で国木田は、目を見開いた
「……さて、帰ろうかな」
Aは、そう呟いて部屋を出ていく
「!!…敦、追うぞ!!」
「!……はい!!」
敦と国木田が花袋の部屋を出て、Aを追う
だが、
「……居ない…?」
「どういうことだ…?」
Aの姿はなかった
「……速っ!!!」
他の構成員と合流をしたユゴーが大きな声でそう言った
「そう?」
ユゴーにそう言ったのは、つい先刻まで敦達と話していたAだった
「御二人とも、指令が聴こえません」
Aとユゴーにそう言ったのは、紅茶を飲み乍、異国のラジオ音楽を聞くゴンチャロフ
イワン・ゴンチャロフ
『死の家の鼠』構成員
能力名 『断崖』
「…ハァ……」
Aは、呆れたように溜め息を着くと、パソコンを開き操作をする
「!!」
Aは、画面の文字を見て目を見開くと通信機の電源を入れた
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雨霧(プロフ) - すみません、余計なお世話かもしれませんが、指摘させていただきます。文字の上に小文字を載せたいときは(ruby:大文字:小文字)というふうに打ちます。例をだすと、(ruby:異能特務課:・・・・・)です。 (2022年2月25日 17時) (レス) @page30 id: b35e170b36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2018年7月20日 21時