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情報屋の本気 ページ29

中原の言葉を聞いたAは、微かに口元に笑みを浮かべると十人の遺体を順に見ていく

「……頸動脈を…一回で切ってる…
相当な手慣れ……」

そしてAは周りを見渡した

「銃弾も無ければ、銃痕も無いか……
!?」

Aは、そう呟き遺体に目をやると何かに気付いた

遺体に近付いてしゃがんだAは、あるもの(・・・・)を手に取る

「??……何だ?」

中原がAの手にあるものを見てそう言った

「……Матрёшка」

「??」

Aの呟いた言葉に中原が首をかしげる

「マトリョーシカ……この中に同じ人形が何層にもなって入っている、欧州の人形」

人形(マトリョーシカ)を見せながら、Aがそう説明した

「へぇ……」

珍しそうにマトリョーシカを見る中原を横目に、Aは携帯を取り出し電話を掛けた

『……もしもし』

「唐突で悪いけど、マトリョーシカを殺害現場に遺していく組織って、奴等(・・)以外にある?」

『……無い…断言して良い』

「そう……寝ているところ悪かったね」

『…別に………これからまた、寝るから』

電話の相手は、そう言ってAとの通話を切った

「奴等?」

「犯人は、分かった……後は、奴等に仕返しをするだけ…」

Aは、笑みを浮かべそう言った



Aと中原達は、殺害現場から近い廃ビルの前に来ていた

「本当に此処なのか?」

「間違った情報なら、それはそれで……楽しめる」

「おいおい……」

中原は、Aの言葉に呆れると部屋の中へと入って行く

「「「「「!!!!??」」」」」

「誰だ!?」

「俺達は……ポートマフィアだ」

中原がそう言った

「何故、分かった…!?」

「…まぁ……殺害現場にМатрёшкаを置くのは、君達ぐらいだし………
拠点(アジト)を殺害現場から近い場所にするのは、分かりきっていたから……」

Aがそう言うと

「手前等……生きて帰れると思うなよ」

中原がそう言って敵に飛び出していった

中原が敵を倒している間、Aに背後から近付く男の人影が一つ

「………」

その男が、Aの後頭部に銃を向ける

否、向けた筈(・)だった

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雨霧(プロフ) - すみません、余計なお世話かもしれませんが、指摘させていただきます。文字の上に小文字を載せたいときは(ruby:大文字:小文字)というふうに打ちます。例をだすと、(ruby:異能特務課:・・・・・)です。 (2022年2月25日 17時) (レス) @page30 id: b35e170b36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2018年7月20日 21時

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