第6章・羅生門と虎 3 ページ5
黒い何かを、出した。
「死ね」
その言葉を合図にするように、黒い何かは一斉に少女に襲い掛かった。
…流石に見ておけないな。
それに、[目が届く]能力で見えた…
(目が届く能力…視線を飛ばす事ができる能力)
…中島君も戦う意思を決めたようだしね。
ちょっと助太刀。
少女は死にたかったかもしれないけど、戦う意思を決めた中島君の目の前で
少女が死ぬのはちょっとアレだ。
[目を隠す]、解除。
そして同時に、[目が醒める]、発動。
「…ほ、っと!」
少女を素早く抱きかかえ、地面を蹴り、芥川という人の背後に移動した。
「…!?」
「………初めまして、芥川サン………?」
緩く、挑発する様に口角を釣り上げた。
「貴様、あの時の…!?」
「……荷物はちゃんと確認しないと、ですよ?」
何処か動揺したままの芥川という人は、何か思考にふけっている。
「え…月瑞さん!?」
何故此処に、と言いたげな中島君に、「暇だから付いてきた」と少女を抱えたまま言う。
「さっさと終わらせて…船も限界」
さっきから爆発のせいで、船が不安定な状況になっている。
何時沈んだって可笑しくない。
中島君は、芥川という人を見据えた。
「勝負だ、芥川」
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月華 - 太宰治さん» 有難うございます!更新させて戴きます…こんな作品に面白いって云って下さって、本当に有難う御座います!ゆっくり楽しんで行って下さいね(笑) (2017年5月30日 18時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
太宰治 - とってもおもしろいです!続が速くみたいです! (2017年5月25日 13時) (レス) id: fb488f32ff (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - いえ、こちらこそ変に細かい所を、指摘してすみません。更新頑張ってください!楽しみにしてます。 (2017年4月16日 13時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
月華 - すみません!本当だ…直させて戴きますね。ご指摘くださって、有難うございます!面白いなんて、有難うございます! (2017年4月15日 18時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - 羅生門虎9で彼岸花じゃなくて、彼岸桜です。おせっかい、ごめんなさい。この作品、ものすごい面白いです。 (2017年4月13日 20時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月霞銀樹 | 作成日時:2017年4月4日 15時