第１０章・彼女には向かない職業 ３ ページ25
傍観していたその女性は、何か呟くと、すっと目を閉じ、そして
伏せ気味に目を開き、目を上げた。
それだけの動作の筈なのに………
まるでさっきとは別人のような気がした。
何かぞくりと背筋に走る。
今まで体験した事のない程の、何かが脳内を駆け巡った。
恐怖とは少し違う。
これは…
「３，」
「２，」
「１，」
「０。」
０の言葉が耳に届いたのと同時位に、疾風が横を通り過ぎた。
それは、どちらが早かったのか判らない。
耳に届くのと、
その女性が地面を蹴って走り出したのと。
どちらが速かったのかなんて。
「！？」
息を吞んだ。
敵味方、それは関係なく。
目に留まりもしない速さで、敵の集合に突っ込んだ。
そして、１人の鳩尾に拳を叩き込んだ。
次いで右足で床を踏み拉き、それを軸足に反対側に向いて男２人の顔面を蹴り飛ばして
壁にのめり込ませる。
目で追うのがやっとで、私も目を白黒させる。
敵も、少なからず動揺しているようだった。
当然だ、(一応、本当に一応)味方の筈の私まで驚いているんだから。
銃を我に返って乱射し始めた敵を少し見据え、背を低くして地面を蹴った。
銃弾が…当たっていない。
第１０章・彼女には向かない職業 ４→←第１０章・彼女には向かない職業 ２
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月華 - 太宰治さん» 有難うございます！更新させて戴きます…こんな作品に面白いって云って下さって、本当に有難う御座います！ゆっくり楽しんで行って下さいね(笑) (2017年5月30日 18時) (
レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
太宰治 - とってもおもしろいです！続が速くみたいです！ (2017年5月25日 13時) (レス) id: fb488f32ff (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - いえ、こちらこそ変に細かい所を、指摘してすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます。 (2017年4月16日 13時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
月華 - すみません！本当だ…直させて戴きますね。ご指摘くださって、有難うございます！面白いなんて、有難うございます！ (2017年4月15日 18時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - 羅生門虎9で彼岸花じゃなくて、彼岸桜です。おせっかい、ごめんなさい。この作品、ものすごい面白いです。 (2017年4月13日 20時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月霞銀樹 | 作成日時：2017年4月4日 15時
