第7章・透明アンサー 5 ページ18
外套のポケットを彼の云う通り漁ると、携帯があった。
えっと………声だけ、[目を欺く]!
[芥川先輩?]
「…僕(ぼく)だ」
[人虎!?]
その後、すぐに慌てた声で[芥川先輩はどうした!?]と女性の声。
芥川という人も目を見開くが、私は人差し指を唇に当て、し、と声を出さぬように合図する。
「僕が倒した」
[ッな…!?]
全く、いい反応してくれちゃって。
「2度は言わない…そんなに大事ならその芥川を助けてみろ」
中島君、普段は絶対こんな事言わないよね…何か御免。
けど、煽っておいたら取りあえず、この人が誰かに助けられた、って事にはならないかな、って。
…リボンを包帯代わりに巻き付けてる時点で既にOUTだけど。
あの電話の人、樋口、さん、反応を見るに多分だけど芥川サンを慕ってるだろうから
すぐに来るだろうし、気が動転してリボンまでは気づかないだろう。
携帯を切ると、「有難う」と礼を言いながら外套のポケットに戻す。
「…樋口、か…?」
「正解…。
助けを呼んだから大丈夫」
あれを助けを呼んだというべきなのか…。
…多分言わないが呼ばせたからいいだろう。
それにこの人の名誉も守ったわけだし(?)。
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月華 - 太宰治さん» 有難うございます!更新させて戴きます…こんな作品に面白いって云って下さって、本当に有難う御座います!ゆっくり楽しんで行って下さいね(笑) (2017年5月30日 18時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
太宰治 - とってもおもしろいです!続が速くみたいです! (2017年5月25日 13時) (レス) id: fb488f32ff (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - いえ、こちらこそ変に細かい所を、指摘してすみません。更新頑張ってください!楽しみにしてます。 (2017年4月16日 13時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
月華 - すみません!本当だ…直させて戴きますね。ご指摘くださって、有難うございます!面白いなんて、有難うございます! (2017年4月15日 18時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
夜葉 - 羅生門虎9で彼岸花じゃなくて、彼岸桜です。おせっかい、ごめんなさい。この作品、ものすごい面白いです。 (2017年4月13日 20時) (レス) id: 7e977bc42c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月霞銀樹 | 作成日時:2017年4月4日 15時