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☆番外編 黒い天使さんリクエスト3 ページ8

月光がヨコハマの街を照らす

街の人々が帰路につくこの時間
ある一つの人影が、大通りからビルとビルの間に入って行く

青がかった青い長髪、青玉のような青い瞳の少女
黒い帽子、季節に合わない紫色の襟巻き(マフラー)、夜には目立つ白い外套

「ハァ……此処まで来れば、大丈夫かな…」

少女の正体は、『死の家の鼠』構成員の一人、十六夜A

Aが一人、そう呟いた刹那

「やっと見付けたよ……小さな、鼠ちゃん?」

男の声がAの背後から響いた

「!?」

Aは、目を見開き、素早く振り返る

そこには、

「ポートマフィア、幹部……太宰治…!?
な、ぜ…此処に…?」

右目を包帯で隠し、黒い外套を纏った青年ーーーーーポートマフィア最年少幹部、太宰治ーーーーーが立っていた

「………」

Aは、驚きを隠せないまま、太宰を見ている

「全く…よくやるよ、君は……
私の部下は皆、君が上手く撒いてくれたお陰で、私だけが此処に辿り着いてしまった……」

そう言う太宰にAは、

「……嫌味にしか聞こえませんね」

警戒心を露にしてそう言った

「うーん…そういう風に云ったつもりは無いのだけど…」

Aの言葉に太宰は、微笑してそう返す

「私には、貴方の言葉全てが嫌味に聞こえますが…」

Aがそう言うと

「ふーん……じゃあ……」

ドンッ パサッ

「!?」

太宰は、Aを自身の方に近付け、壁に押し付けた
その拍子に、帽子が落ちる

太宰は、Aが逃げられないように、Aの顔の横に手を置いた

「……何の積もりですか?」

「……君みたいな可憐な少女を、私が帰すわけないだろう?」

Aの問いに、太宰は、笑みを浮かべてそう返した

「………は?
(何を云っているんだ……この男は…?)」

「これも、嫌味に聞こえるかい?」

「………否…
(何を言いたいのか、何もするつもりなのか……全く分からない…読み取れない…
まるで………頭目を相手にしているよう…)」

そう言ったAに太宰は、

「そうか……」

「!?」

小さくそう呟くと、接吻をした

Aは、目を見開き太宰を見る

「何を驚いた顔をしているんだい?」

「………は?」

「私は、先刻云っただろう?」

太宰は、そう言い乍、Aの顔に手を沿えた

「君を帰すわけないだろう…と……」

「!!」

太宰の言葉に、Aの背筋が凍る

「………」

沈黙が続く

その沈黙を破ったのは、携帯の着信音だった

〃→←☆番外編 【チェス】



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朱鷺の砂 - 彩さん» リクエスト、ありがとうございます! 家庭教師ヒットマンREBORNとのコラボですね、了解です!(話数が足りないのでこの作品の続編に書く予定です 公開まで時間が掛かります すみません) (2019年4月3日 17時) (レス) id: 137c29396a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - リクエストで家庭教師ヒットマンREBORNをコラボできたらして欲しいです!お願いします!できるなら楽しみにしています! (2019年4月2日 18時) (レス) id: 30a946bee5 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 朱鷺の砂さん» コメント返してくださってありがとうございます!リクエストは今のところは思い付かないので思い付いたら即コメントしますね!! 最後に一言→ チェスとか将棋出きるひとすげ(´-ω-`) (2019年1月14日 22時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂 - 猫好きさん» 壁ドンを書くのは私の得意分野ですので! リクエスト等あったらお願いします! (2019年1月12日 9時) (レス) id: c2940fbcc7 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 壁ドンリクエストした人ナイス!!!!!!!!!!!! (2019年1月11日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2018年11月25日 22時

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