【文豪ストレイドッグス】地下組織の変わり者 ＜０．５＞

〃 ページ6

「無理矢理…ですか」

「……はい…」

この状態(ほぼ壁ドン状態)のAは、身長の関係でドストエフスキーを見上げるかたちになる

「………」

「………」

二人の間に沈黙が走る
Aの左手から、血が一筋流れた
ドストエフスキーは、それを見ると

ﾍﾟﾛｯ

血が出ている傷口を舐めた

「！…な、にを…？」

「…何って……日本では、傷口を舐めて止血するという治療法があると聞いたので」

「何でそんな民間療法知ってるの！？」

ドストエフスキーの言葉にAは空かさず、そう言った

「……違うんですか？」

「血、は止まるけど……違う」

Aが目を逸らしてそう言った

「止血出来るのなら、良いじゃないですか」

「否、そういう問題じゃないか…！？」

ドストエフスキーは、Aの言葉を遮って接吻をした

「……！？」

目を見開き、固まるAをドストエフスキーは、ゆっくりと腕の中に閉じ込めた

「今回は、掠り傷だけなので許しますが……次からは、ちゃんと云って下さい」

ドストエフスキーは、そう言い乍、Aの頭を撫でた

「あ……止、め…」

ドストエフスキーの腕の中で撫でられているAを眠気が襲い、Aはそのまま眠ってしまった

「……眠ってしまいましたか…」

ドストエフスキーは、Aを姫抱きで部屋に運び、寝台に寝かせた
寝息を立てて眠るAの左手に包帯を巻き直したドストエフスキーは、

「………いい夢を、見てくださいね」

Aを起こさないようにそう呟くと、Aの頭を少し撫でて部屋を出て行った


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