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「お前、何でマフィアに潜入した?」

「……」

中原の問いに、空気が凍ったようになる

「仕事、だったから」

Aは、口元に笑みを浮かべてそう言った

「……」

「それに……」

Aはそこまで言って、窓の外に目をやった

「マフィアには借りがある」

そして、そう呟いた

「借り、だと?」

「いい意味でも、悪い意味でも…」

「……よく喋るな」

「どういう意味?」

Aがそう言うと、中原は

「お前、自分のことを話さねぇタイプだろ」

マフィアに潜入していたAを思い返してそう言った

「……昔、ある人に云われた『お前はもう少し自分のことを話したほうがいい』って」

「だからって敵に話すか?」

「別にこの程度、話したところで害はない」

「A…お前、此方側にいるべき人間か?」

「少なくとも、貴方よりはね」

中原の言葉に、Aは窓の外を眺めながらそう言った

「……それって、どういう」

「さて、」

中原の言葉を遮るように、Aは立ち上がった

「私はそろそろ帰ります……
次会うときは、『敵』か……それとも、暇を持て余している『中立の立場の情報屋』か」

Aは、口元に笑みを浮かべてそう言うと、中原に背を向ける



中原達も店を出ようと、会計をしようとすると

「相席をしていたお客様が『彼らは知り合いだからと』と、代金をお支払いに……」

店員が中原にそう伝えた

「!?(…彼奴が?)」



「……お礼ですよ」

喫茶処を出たAがそう呟いた

「敵とはいえ、貴方は『上司』だったんでね」

風がAの髪を、白い外套を撫でる





そして、情報屋はまた、暇を持て余す

次は、誰が彼女の話し相手になるのか……

番外編の御知らせ→←☆番外編 【喫茶処】



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朱鷺の砂 - 彩さん» リクエスト、ありがとうございます! 家庭教師ヒットマンREBORNとのコラボですね、了解です!(話数が足りないのでこの作品の続編に書く予定です 公開まで時間が掛かります すみません) (2019年4月3日 17時) (レス) id: 137c29396a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - リクエストで家庭教師ヒットマンREBORNをコラボできたらして欲しいです!お願いします!できるなら楽しみにしています! (2019年4月2日 18時) (レス) id: 30a946bee5 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 朱鷺の砂さん» コメント返してくださってありがとうございます!リクエストは今のところは思い付かないので思い付いたら即コメントしますね!! 最後に一言→ チェスとか将棋出きるひとすげ(´-ω-`) (2019年1月14日 22時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺の砂 - 猫好きさん» 壁ドンを書くのは私の得意分野ですので! リクエスト等あったらお願いします! (2019年1月12日 9時) (レス) id: c2940fbcc7 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 壁ドンリクエストした人ナイス!!!!!!!!!!!! (2019年1月11日 23時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2018年11月25日 22時

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