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296*突然の涙 ページ10

ハンバーグを口に含み、モグモグと咀嚼するココさん

次第に表情が柔らかくなり(元から柔らかいんだけど)

「すっごくおいしいよ!」

と、褒めてくれた

「本当ですか!?」

「うん、すぐにでもお嫁に行けるね!」

「お嫁…」

その言葉を聞いた瞬間、鉄平さんの顔を思い浮かべる

『ルナちゃん、めちゃくちゃうまいよ!』

『俺ルナちゃんのオムレツ大好きなんだ!』

…な、何考えてるの私は!?

私が鉄平さんのお嫁さんだなんて…

「ルナちゃん?おーい、ルナちゃーん?」

「へっ!?あ、何でもないです…」

恥ずかしくてうつむいてしまう

ココさんはクスクス笑って私の頭をポンポンと撫でた

「ホント、ルナちゃんは可愛いなぁ」

「そ、そんなことないです!」

もう、そんな可愛い可愛い言われたら困っちゃう…

「そういうことは好きな人に言ってください!」

「好きな人…ねぇ…」

意味ありげな言い方をするココさん

私は首を傾げると、彼はゆっくりと口を開いた

「好きな人、いるよ?」

彼はまっすぐに私を見つめてくる

その視線はあまりにも真剣で、私は目を離せなかった

「…そうなんですか!私と同じですね!」

「え…」

私の言葉に、ココさんは目を見開く

「実は私も好きな人がいまして…えっと、まだ片想い…なんですけど…」

自分からこの話をするのはココさんで二人目

まだ慣れないからモジモジしてしまう

「そう…なんだ……ちなみに、誰なんだい?」

「そ、それは内緒です!…でも、笑顔が素敵で、強くて優しくて…最初はお兄ちゃんみたいに思ってたんですけど…いつのまにか大好きになってて……え?」

違和感を感じてココさんの顔を見た

彼は表情1つ変えずに静かに涙を流している

「コ、ココさん!?大丈夫ですか!?」

「…あ、ごめん」

「お腹が痛いんですか?それとも頭?どこか体調が悪いんですか!?」

「本当に…何でもないんだ。急に泣いたりしてごめんよ」

「そんな、謝るようなことじゃ…」

「あぁ、せっかくの食事が冷めてしまったね。温め直してくるからちょっと待ってて」

彼は笑ってキッチンに行ったけど、その笑顔は今まで見たものとは違った

私、何かまずいことでも言ったのかなぁ…

彼がどうして突然泣き出してしまったのか

今の私には見当も付かなかった

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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (8月26日 22時) (レス) @page33 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
零 慈-レイ ジ-(元:零ーレイー)(プロフ) - 私も1から読ませてもらってます!とても与作さんやそのほかのキャラへの愛を感じる作品だなあ、と感心してます・・・。作者さんのペースで良いので、頑張ってくださいね! (2020年12月9日 20時) (レス) id: 7c94df9960 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年9月20日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 1から見させてもらっています とても面白いです ありがとございます (2020年9月17日 22時) (レス) id: 09e4e6eb84 (このIDを非表示/違反報告)
承太郎の帽子(プロフ) - お久しぶりです!この間にゃんこさんの小説を最初から読んでいったらトリコ熱がまた上がっていきました!!更新遅くても首を長くして待っています! (2020年1月13日 11時) (レス) id: dbaa959796 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんこ | 作成日時:2019年6月29日 13時

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