310＊ドドリアンボム ページ26
鉄平さんは真剣な表情になると、静かに口を開いた
「最近は再生屋の中にもやたらめったら何でも再生させるやつがいる。流通の禁止された劇物食材とか捕獲レベルの高い隔離生物とか…。IGO の許可なしに復活させちまうルール違反の再生屋が後を絶たないんだ」
と、神妙な面持ちになる
まぁ、確かに彼の言ってることは正しい
でもそれって…
「まぁ、ほとんど俺のことなんだが…」
「お前かよっ！？」
ですよねぇ…
自覚はあるんですよねぇ…
「実はこの間もえらい食材を再生させちまって…今ハチャメチャ困ってんのさ…」
その言葉に私の耳はピクッと反応した
「えらい食材…？初耳ですね」
「あっ…！？えっとぉ…」
しまったという表情をする鉄平さん
もしかして、内緒にしてたとか？
「鉄平、その食材ってなんだ？」
冷や汗だらだらの彼にトリコさんが問いかける
鉄平さんは私から即座に目をそらすと、鼻をつまんで答えた
「世界一臭ぁ〜い食材、ドドリアンボムだ！」
「鉄平さん…またなんてものを再生させたんですか…」
「いやでもさ、どうせトリコ達が捕獲するんだろ？だったら良いじゃん！…ねっ、師匠には内緒にしてて！お願い！」
「むぅ…」
顔の前でパンっと両手を合わせる
鉄平さん、与作様に怒られるってわかってるくせにどうして再生しちゃうんだろ…
「まぁまぁルナ！今回は許してやれよ！それに、せっかく実ったものがＩＧＯに回収されちゃあたまんねぇぜ！」
「え…ってことは、トリコさん…」
「あぁ！もちろん捕獲しに行く！なぁ小松！」
「あ、あのぉ…トリコさん…僕は料理人でして…大切な鼻を壊したくない「よーし、決定だ！」って最後まで聞いてくださいよぉっ！？」
青い顔をする小松さんと、彼の背中をバンバン叩くトリコさん
そんな二人を見て、鉄平さんはホッと息をつき
「じゃあ行ってこいすぐ行ってこい！場所はドドリアンステーションだ！なるべく早くバレねぇように捕獲しろよー！！！」
二人を再生所から追い出した
「ふぅ…これで一件落着！」
「もう…鉄平さんも懲りないですね…」
「あはは…まぁ、勘弁してくだせぇ…」
苦笑いしながら私の頭を撫でる
あれ、でもドドリアンボムって実が熟して地面に落ちた瞬間に強烈な匂いを出すから
その匂いでどうせバレるんじゃ…
ま、いっか☆
数時間後、私の予感は見事的中して
鉄平さんが与作様から拳骨もらったのは
…私のせいじゃないよね！
311＊なんでもします！→←【番外編】ルナちゃんといっしょ！��
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (8月26日 22時) (
レス) @page33 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
零 慈-ﾚｲ ｼﾞ-（元：零ｰﾚｲｰ）(プロフ) - 私も１から読ませてもらってます！とても与作さんやそのほかのキャラへの愛を感じる作品だなあ、と感心してます･･･。作者さんのペースで良いので、頑張ってくださいね！ (2020年12月9日 20時) (レス) id: 7c94df9960 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2020年9月20日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - １から見させてもらっています とても面白いです ありがとございます (2020年9月17日 22時) (レス) id: 09e4e6eb84 (このIDを非表示/違反報告)
承太郎の帽子(プロフ) - お久しぶりです！この間にゃんこさんの小説を最初から読んでいったらトリコ熱がまた上がっていきました！！更新遅くても首を長くして待っています！ (2020年1月13日 11時) (レス) id: dbaa959796 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃんこ | 作成日時：2019年6月29日 13時
