【番外編】世界禁煙デー5 ページ23
飯を食い終わると、俺は早速仕事に取りかかった。
今日の患者は何だったかな...。
考え事をしていると、自分の手が無意識に葉巻樹を探していることに気がついた。
「フンッ、今日一日お預けだったな。」
葉巻樹は別に中毒性があるものじゃねぇ。
だが年がら年中、口に咥えているものがねぇとこうも落ち着かねぇとは...。
思い通りになんねぇ状況に思わず舌打ちをする。
「与作様、これどうぞ。」
顔を上げるとルナがいた。
手に何か持っている。
「何だこれは？」
「キャンディーです。昨日私が作ったんですよ！口寂しくなったらこれ舐めてください。」
あぁ...そういやぁ、昨日の夜何かをせっせと作ってたなぁ。
俺の禁煙計画はその時から始まってたってわけか...。
「知ってんだろ。俺は甘ったるいもんが嫌いなんだよ。」
「わかってますよ！これは甘さ控えめ、尚且つビターな香りが堪らないコーヒー味です！与作様好みでしょ？」
...抜かりねぇな。
「あ、それとも...」
と、ルナは言葉を続けた。
「私の唇の方が好みですか？」
「そうだなぁ...はぁっ！？！？」
普段のルナからは考えられねぇような発言が
俺の耳に響いた。
「お前っ！！そんな言葉どこで覚えたっ！？」
そういうことに滅法疎いルナだ。
おそらく誰かに吹き込まれでもしたんだろう。
まぁ、考えられるのはあいつしかいねぇが。
「鉄平さんが教えてくれました！与作様が喜ぶって！！」
...やっぱりか。
あの馬鹿弟子が！！
“ルナは俺が守る”だとか“嫁には出さねぇ”だとか言っておきながら何考えてやがんだあの阿呆は...。
後で一発お見舞いしてやんねぇとな。
「与作様、どっちがいいですか？」
唇に人差し指を当て、意味ありげな目で見つめてくるルナ。
だがそう思ってるのは俺だけで、本人は行動の意味を理解していねぇんだろう。
誰にでも平気でそういうことをするこいつの
将来が心配だな。
今度そこらへんの話もしておくか...。
「こっちに決まってんだろ！」
キャンディーを受け取り、口に咥える。
ほのかな甘味と慣れ親しんだ苦味が広がり、
コーヒー特有の良い香りが鼻を抜けた。
うめぇな。
こいつはこういうもんも作れんのか。
器用なやつめ。
こんなの作ってる暇があんなら、少しは自分の為に時間使えっての...。
まぁ、とりあえず俺のことを思って作ってくれたんだ。
礼は言っておこう。
「サンキューな、ルナ。」
だがルナの顔は予想と反して不満そうだった。
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なたなたまる - 文章はめちゃくちゃいいのにイラストがめちゃくちゃ残念… (2019年4月6日 21時) (
レス) id: c9f0456c30 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 黒猫歳花さん» いえいえ！全然迷惑じゃないですよ！これからも何かあったらご指摘お願いします<(_ _)> (2018年10月26日 8時) (レス) id: 7d53de745b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫歳花(プロフ) - にゃんこさん» ありがとうございます！ご迷惑お掛けして本当に申し訳ないです！ (2018年10月26日 2時) (レス) id: e89c78e8b2 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 黒猫歳花さん» イラスト載せなおしました！ちょっとまだ準備中のものや載せきれなかったものもあるので、それはまた後日載せますね！楽しみに待っててください(*´ω`*) (2018年10月24日 22時) (レス) id: 7d53de745b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 黒猫歳花さん» イラストの件はすみません(；´Д｀)原因がわかったのですぐに直しますね！応援、ありがとうこざいます(*´ω`*)これからも頑張ります☆ (2018年10月24日 14時) (レス) id: 7d53de745b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんこ | 作成日時：2017年4月29日 10時
