赤色迷宮マリッジ♯4 (ページ6)

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115.今度ハ、裸デページ6

赤い口紅…
今、若い子の流行りの色。

ああ、どうしましょ。

若い受付嬢とか美人な秘書とか
キレイな女性の匂いしかしませんけど！

もしくは仕事の出来るグラマーな同期とか？

……。

ぉっふ…！
勝てる気がしない…。

頭の中で色んな
女性像がグールグル回って
肩を落としながらマカロニグラタンと睨みっこ。

「こんな無様なグラタンしか作れない嫁なんて
どこに需要あるの？」

「ここ。」

「んぎゃあ！！！
い、いつからいました！？」

「んー？なんか難しい顔して
グラタン睨んでるあたり？」

まずいまずい！
ポーカーフェイス貫かなきゃ！

そんな私を翔さんは
後ろからギュッと抱きしめるから
心臓の鼓動はさらに加速し
口から出そうになる、心臓が。

「なに、このピラピラ？」

私の左肩に顎を乗せて
お腹あたりに手を回すと
そのピラピラと呼ばれた
エプロンを掴んで訊いてくる。

「じぇじぇJ子せんせーが結婚祝いにってくれました！！」

裏返る声。
そんなことはスルーでエプロンをパタパタする旦那様。

「ふーん。
J子先生は男心分かってんのな。
すげぇ、イイ。」

「J子せんせーは
男の気持ちも分かる乙女ですから！」

私の左肩に乗っている翔さんの顔の方を向くと
不意に唇が触れ
『じゃあ今度は裸で着れよな。』
なんて言われるから白目剥いて倒れそうになった。