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147.迷宮 ページ38
「いや、むしろここからがスタートだろ？」
そう言って私を抱き上げ
高台まで一気に駆け上がる。
そこからの景色は美しく
とてもこの場所が悲しい歴史の舞台だとは思えないくらいだった。
それも…
おじいちゃんたち先人が
私たちの未来を守ってくれたから。
私と翔さんの未来を守ってくれたから。
だからね、
私たちはそれを繋がなきゃいけない。
私たちは守ってもらった未来を紡いでいくの。
大切な人と共に。
「翔さん…
ずっと一緒にいて下さいね。」
「ああ。一緒にいろよ。」
「ずっと好きでいていいですか！？」
「ああ。ずっと好きでいろ。」
「ずっと…！！」
私の言葉を遮り抱きしめられる。
「ずっと…離さねぇよ？」
あーぁ、もう！
本当に心臓に悪い旦那様。
70年前に決まってた旦那様。
大好きで大好きでしょうがない旦那様。
「俺のことそんなに好き？」
「どちらでもないです！」
意地悪な旦那様に
意地悪で返したら
脇腹をコショコショされて
高台から私の笑い声が響き渡る。
「嘘つけ！本当のことを言え！」
「うはっ！ひゃひゃ！！
ずぎ！ずき！好き！！大好き！！」
これから
10年…
20年…
30年…
もっともっと！
おじいちゃん、おばあちゃんになっても
こうやって2人で笑っていようね。
運命の旦那様！
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年8月18日 22時
