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146.赤色 ページ37
「夏休み、
じいさんに連れられ
2週間近くはこっちにいたからなー。
そりゃ現地の子並に黒かったよ、俺。」
待って待って！
落ち着いて！
翔さん！？
私の初恋相手が、翔さん！？
口をパクパクさせてると
意地悪そうに笑う。
「ああ、
そう言えばお前もこの島に
初恋相手いたんだっけ？」
「ゔっ！」
「悔しいなー。
そいつの顔拝んでおきてぇなぁ。」
「ゔっゔっ！！」
知ってるな！
この人、知ってて意地悪言ってる！！
「さぞかしイケメンなんだろーなぁ？そいつ。」
「め、目の前にいますよ！！」
そう言って翔さんに抱きついた。
ガイドさんそっちのけで
抱きついてしまいましたよ！
だって…
私たち…
お互いが初恋の相手だったんだから！
「ちょっと悔しいけど…嬉しいです。
てか、いつから知ってたんですか？
前に私の初恋の話をした時ですか？」
「ん、まぁな。
だからニューカレドニアに行きたいって
言い出したお前の意見を無視してまで
強引にここを新婚旅行先にしたんだよ。」
「悔しい！！
手のひらでコロコロじゃないですか、私！」
「おもしれーくらいにな。ふは！」
なによ！
なによ！
なによ！！
本当に運命じゃないですか！
そういうこと？
私たちの歩んできた道って…
「70年前にスタートした迷宮を
私たちの運命は遠回りし彷徨い続け
今、やっと2人でゴールで出来たんですね。」
鼻と鼻がぶつかる距離で
そう囁くと
それを聞いた翔さんは
ふっと笑い鼻にキスをする。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年8月18日 22時
