131.アスファルトニ咲ク花ノ様ニ ページ22
しばらく沈黙が続いて
スッと抱きしめられる力が緩んだ。
「はぁ…。」
とため息が聞こえたと思ったら
離される身体。
「あーあ！
失恋。
初めてフラれたー…」
「う！ごめんなさい！！」
「あーー、落ち込むわ。
あーーー、凹むわ。」
「本当にごめんなさい！」
「泣きながら謝んなやー！
泣きたいのはコッチ！
涙の数だけ強くなれんの？
アスファルトに咲く花のようになれんの？」
「ずぴッ！なりましょうよ！
明日は来るよ、君のために！ですよ！」
「ふはは！
まぁ、ワタシのことは冗談だけど。
アナタが何に悩んでるかは知らないけどさ
何か言いたいこととかあるなら
溜めてないで直接本人に言いなさいよ。」
「え…？なんで分かっちゃいました？
そんなこと…」
「分かりますよ、アナタのこと好きですから。
だから、旦那も気づいてるんじゃない？」
そぅ…なんだ。
私の態度、分かりやすいのかな？
翔さんに気づかれてるのかな…？
でも翔さんはそんな様子には見えないけど…。
気づかれてたら…どうしよう。
なんて色々考えてたら
二宮せんせーは明るいトーンで
「それと！
我々3人仲良くやってきたじゃない？
そこらへんはフラないでね。」
「へ？」
「アナタの旦那の言う通りだった。
俺のせいでどちらか、
もしくは2人とも学校を辞めざるを得なくなってたら
この関係壊すことになってたんだもんな。
それは…ヤダな。」
「はい…それはイヤですね。」
二宮せんせーのことは嫌いじゃない。
でも異性としては見れない。
でも同僚としては…好き。
「これからも仲良しな同僚でいてよ？」
「はい！！」
「んは！もちろん！」
「って、え！？大野せんせー！？いつから！？」
振り返るとニッコニコな大野せんせーが
頭を洗いながらコッチに向かってピースをしていた。
「おっさん！何してんだよ！笑」
二宮せんせーは湯船から出て
大野せんせーの背中をゴシゴシ洗って笑う。
「いて！いてぇよニノ！」
「ふはは！」
「ふふふ！」
胸の奥に突っかかってた何かは
スゥっと消えて
私の心は少しだけ軽くなった。
と、そのタイミングで
おばあちゃん登場。
「あんたらー！
もう閉めるよ、早よ出てくれんかのー！？」
待って！
出たいけど、
どうやって出るの！？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3461人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年8月18日 22時
