06.ショヤ ページ6
「疲れたー…。」
結婚式を終えて
新婚な私たちが帰った家は
櫻井さんのおじいちゃんが住んでいた
築80年の立派な木造住宅。
所々歩くとギシギシ言うし隙間風も入る。
けど縁側と庭なんてあって
風情溢れるとっても素敵な家。
「風呂入れてくるわ。」
「あ、お願いします。」
櫻井さんはネクタイを緩めながら
お風呂場へ行ってしまった。
えーと…
今日って…
やっぱり一緒に入ったりするんですかね？
って！
恥ずかしい！！！
あ、でも私たち今日から夫婦なんだ…。
夫婦って…
何するんだ？
1人頭を傾げていると
櫻井さんが戻ってきて
「俺、先に入っていい？」
「あ！も、もちろんです！！
世帯主様を差し置いて先になんて入れません！！」
「お前…昭和の女だな。
っはは！悪くない。」
それだけ言ってまたお風呂場へと向かった。
だよね。
一緒に入るとか…
何考えてるのよ、私！！！
荷物が山積みになってる
自分の部屋で
白と黒のストライプの紙袋を見つけ
おnewの下着を取り出す。
着ていたワンピースを脱ぎ
下にステテコだけ履いて
ブラの上におnewのブラを当ててみる。
これ、マギーと同じやつなのに。
この差は何！？
何この寸胴！？
ピーチジョンのカタログと見比べる。
悲しき事実。
1人落胆していると
「…何してんの？」
「ぎゃっっっ！！！
さ、櫻井さんノックくらいして下さいよ！」
「風呂空いたから呼びに来てやったのに、
あぁ…それ…勝負下着ってやつ？」
ズカズカ入ってきて
至近距離で見られる。
寸胴ボディを。
「っはは！
ちょっと成長が中学生で止まってるのか…
でもまぁ、これから大きくなるかもしれねぇし、な？」
そう言うとベッドに私の身体を押し倒し
上から私を見下ろす。
ひぃぇぇぇぇ！！
押し倒し方もイケメン！！
じゃなくて！
「な、何するんですか！？」
「俺たち夫婦なの。
だから無理やりでも犯罪にならないわけ。」
彼が妖しく笑う
今夜が初夜。
私は…
右も左も分からない結婚生活という名の迷宮に
迷い込んでしまったのです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2642人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年6月26日 23時
