14.保健室ノセンセー ページ14
お昼休み。
給食を食べてから
教科書で指先を切ってしまった私は
絆創膏を貰いに保健室に来ていた。
「J子せんせー。
またいつもの下さい。」
保健室の松本J子せんせー。
本当は"潤せんせー"なんだけど
なんせ彼はオネェ。
「そろそろ絆創膏代払ってきなさいよ？」
オネェなのに
目鼻立ちがあり得ないくらいしっかりしてて
おまけに色気もある。
女の私が羨ましくなる程の女子力も兼ねて。
「はぁ…。」
J子せんせーが絆創膏を用意してる間
今朝のことを思い出して少しため息。
「なぁに？
アンタが悩み事とか珍しすぎて地球が滅ぶ。」
「地球の命運を私に賭けないで下さいよぉ。
私もたまには悩みます。」
「ふぅん。で？」
「聞いてくれるんですか！？」
「まぁね、面白そう♪」
面白いって！
コッチはガチ悩みですよ！
「ゆで卵の作り方が分からなくて…
電子レンジに入れたら爆発しました。
ゆで卵の作り方を教えてください！」
「……。」
しばし沈黙。
それからJ子せんせーは何も聞かなかったかのように
滅菌消毒をしたワッテを
コットンボックスに入れ始めた。
「ちょっと！！
聞いてくれるって言ったじゃないですか！？」
「バカすぎて言葉にもならなかったのよ！
小学生でもしないわ！そんなこと！」
「ぅえーーーーん！！
教えてくださいよぉ！！
同じ女じゃないですかぁ！？」
「一緒の土台にすんな！
わたしはアンタより女のつもり！！」
ゔっ…
確かに。
「クックパッドってアプリ。
インストールして勉強しなさいよ。」
「…くっくぱ…？
はっ！！なるほど！！
文明の利器ですね！！！」
そう言うと私のお尻を
パァーン！って叩いて追い出そうとする。
「ほら、早く出てって！
今から二宮先生とお楽しみタイムなんだから♡」
「へ！？二宮せんせー？」
J子せんせーがベッドのカーテンを
シャーッと開けるとベッドで横になっている
二宮せんせー。
何故か私を睨んで。
あ、お邪魔だった！？
"ありがとーございましたー"
と、保健室を後にした。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年6月26日 23時
