11.イヂワル歳下センセー ページ11
「おっはよーございます。二宮せんせー。」
「んー…。」
ボサボサ頭がさらにボサボサになるほど
全速力でなんとか遅刻せずに滑り込んだ職員室。
左隣の席の二宮せんせーは
一個歳下の化学の先生。
特徴は可愛いお顔。白衣。黒縁メガネ。
それから禁煙中。
だから二宮せんせーは棒付きキャンディを
器用に上下に振りながら舐めている。
「あー、タバコ吸いたい。
口が寂しいの。
あ、チューしてよ。」
「J子せんせーに頼んで下さい。」
そして少しチャラい。
だから生徒たちからチャラ宮先生と呼ばれている。
ちぇーーー！と
またその棒付きキャンディを口に戻し
コロコロ音を立てながらダルそうに日誌を見始めた。
「大野せんせーもおはよーございます！」
「おはよー。
でもちょっと今真剣だから！」
右隣の席の大野せんせーは
一個歳上の体育の先生。
特徴は眠そうな目。明るいボリュームある茶髪。
そして日焼けした肌。
いつもはヘラヘラしてるのに
今日は真剣に…
世界地図の教科書を読んでいる。
なぜに？
走って疲れた体を
椅子に預け一息。
ふぅー…。
「あなたもアメちゃん舐める？」
「あ、ありがとうございます。」
「ん。」
ん。と差し出されたのは
二宮せんせーが口に含んでいた舐めかけのモノ。
「新品下さいよ。そんなヌルいのいらないです。」
「うっせーわ、ワガママ言うなや。ほら！」
そのヌルーイ舐めかけの棒付きキャンディを
グリグリと唇に押し付けてきた。
うわぁぁ〜ヌルいよぉ〜！！
「ん"ーーーー！！やべで！やべでぐだざ！」
「くふふ！ほらぁ？
大人しく舐めないと唇グチャグチャになるよ？」
私をイヂメて楽しんでる歳下の先生。
これが二宮せんせー。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年6月26日 23時
