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家を引っ越した。紫耀の決めた、家族で生活できるところ。紫音の幼稚園にも通えるし、とりあえずはしばらくここで暮らす。
名字を変えるのは、紫音が小学校に上がるタイミングにしようってなった。
「紫音！早く起きて！紫耀も！」
紫耀「ん〜〜」
紫音「ん〜〜」
「もう！朝ごはん無しするよ！」
紫耀「あかん〜」
「ほら起きて」
紫耀「チューしよぉ」
「紫音！！お布団から出て！！」
紫耀「シカトぉ〜」
ただ朝から大変です。
寝坊助親子め！！
紫耀は午後から事務所に行くらしいから起こさなくてもいいんだけど、朝起きて誰もいないのが嫌だから起こしてって可愛いワガママ。
かわいいけど、起きて下さい！！
紫音「ままぁ、だっこぉ」
「はいはい。起きようね」
紫耀「おい紫音ずるいぞ！」
「もう起きてるじゃない」
紫耀「起きてない！」
紫音「パパおっきー！」
紫耀「おっきしない！」
「もう、子どもが増えた気分なんだけど。」
紫音を抱き上げながら、布団の中で拗ねてる紫耀に苦笑い。
「紫音、ママすぐ行くから先に洗面所でお顔洗ってきて？」
紫音「はぁい」
タタっと掛けていく息子の足音を聞いて、布団からムクッと顔を出した大きな子ども。
「おはよ」
紫耀「ねぇ、チュー」
「んふふ、甘えた」
紫耀「バカ、いじわる」
「おはよ紫耀」
紫耀「んっ…へへ」
「起きる？」
紫耀「起こしてぇ？」
「もう、仕方ないパパね」
紫耀「俺だってAに甘えたいの！」
耳を赤くして口を尖らせる姿があまりに可愛くて、笑わずにはいられない。
出会ったときから変わらないなぁ。
強がりなくせに甘えたで、器用に見えて不器用で。
「おはよA」
「おはよ紫耀」
好きだなぁって思ったら、止められなくてもう一度キスをすれば、驚きつつも笑って受け止めてくれた。
今日はいい日になりそうだなぁ。
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作者名：aoi
| 作成日時：2016年12月10日 22時
