検索窓
今日:18 hit、昨日:0 hit、合計:82,815 hit

43 ページ43

.




紫耀の舞台はあれから1ヶ月続いた。その1ヶ月は全く会わなかった。というよりも会えなかった。


何人かの女の子がマンションの付近をウロウロしているのを何度も見たし、やっぱり紫耀の家に行くのは危険すぎた。





A紫音が描いたよー!
A画像
しょーこれ俺?笑
Aお家でせっせと描いてたよ




時々LINEで連絡を取ってはお互いの近況報告をした。


舞台が終わってからも仕事が続くのかなかなか会えない日々だった。


やっと会える目処がついたのは、最後に会った日から2ヶ月が経ったころだった。




しょーあした時間ある?
A夕方に紫音のお迎え終わった後なら
しょーここ来て
Aどこ?
しょーなーいしょ。紫音も連れてきてね



唐突に送ってこられた住所を調べてみると、それは大きなマンションで、嫌な予感に頭を抱えながらも、行くしかないと腹を括った。




「紫音、あしたにぃにに会いに行こうね」

「にぃにー!?やったぁ!」




純粋に喜ぶ息子に思わず苦笑い。


それでもやっぱり私も嬉しい。




「まま、にぃにあえるのうれしー?」

「うん、うれしいよ」

「にぃにすきー?」

「ええっ?そうね、好きよ」

「んふふ、しーくんもにぃにすきぃ」



紫音を抱き上げた手が震えている気がするけれど、気付かないフリをした。


怖くない。何も怖くない。


深く深呼吸をすれば、キョトンとした顔の紫音と目があって、にっこり笑うその顔に幾分か心臓が落ち着いた。



.

44→←42



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
128人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

aoi(プロフ) - チサ様 HPにも足を運んで下さってるなんて、ありがとうございます。ネタが被らないように頑張って書きたいと思います。またお時間のある際にお越し下さいませ(^_^) (2016年11月13日 13時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
チサ(プロフ) - HPの方も読ませていただいてます。こちらの作品もとても面白いです!更新頑張ってください(^o^) (2016年11月9日 2時) (レス) id: 8682789ece (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - はるち様 コメントありがとうごさいます。ハッピーなシーンも書けるよう頑張ります(=^x^=)ぜひまた見に来て下さい! (2016年9月22日 22時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったんですけど、少し切ないですね(T^T)これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年9月18日 22時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:aoi | 作成日時:2016年7月27日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。