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紫耀の舞台はあれから1ヶ月続いた。その1ヶ月は全く会わなかった。というよりも会えなかった。
何人かの女の子がマンションの付近をウロウロしているのを何度も見たし、やっぱり紫耀の家に行くのは危険すぎた。
A紫音が描いたよー!
A画像
しょーこれ俺?笑
Aお家でせっせと描いてたよ
時々LINEで連絡を取ってはお互いの近況報告をした。
舞台が終わってからも仕事が続くのかなかなか会えない日々だった。
やっと会える目処がついたのは、最後に会った日から2ヶ月が経ったころだった。
しょーあした時間ある?
A夕方に紫音のお迎え終わった後なら
しょーここ来て
Aどこ?
しょーなーいしょ。紫音も連れてきてね
唐突に送ってこられた住所を調べてみると、それは大きなマンションで、嫌な予感に頭を抱えながらも、行くしかないと腹を括った。
「紫音、あしたにぃにに会いに行こうね」
「にぃにー!?やったぁ!」
純粋に喜ぶ息子に思わず苦笑い。
それでもやっぱり私も嬉しい。
「まま、にぃにあえるのうれしー?」
「うん、うれしいよ」
「にぃにすきー?」
「ええっ?そうね、好きよ」
「んふふ、しーくんもにぃにすきぃ」
紫音を抱き上げた手が震えている気がするけれど、気付かないフリをした。
怖くない。何も怖くない。
深く深呼吸をすれば、キョトンとした顔の紫音と目があって、にっこり笑うその顔に幾分か心臓が落ち着いた。
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aoi(プロフ) - チサ様 HPにも足を運んで下さってるなんて、ありがとうございます。ネタが被らないように頑張って書きたいと思います。またお時間のある際にお越し下さいませ(^_^) (2016年11月13日 13時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
チサ(プロフ) - HPの方も読ませていただいてます。こちらの作品もとても面白いです!更新頑張ってください(^o^) (2016年11月9日 2時) (レス) id: 8682789ece (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - はるち様 コメントありがとうごさいます。ハッピーなシーンも書けるよう頑張ります(=^x^=)ぜひまた見に来て下さい! (2016年9月22日 22時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったんですけど、少し切ないですね(T^T)これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年9月18日 22時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aoi | 作成日時:2016年7月27日 1時