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あれからしげは時間ができれば理由を付けて紫音に会いに来た。

服を持って来てくれたり、おもちゃを持って来たり、新しいCDを持って来たり、ときにはお腹が空いた、紫音が恋しいと。

今だってジャニーズWESTのコンサートの映像をキャッキャしながら見てる。

「じゅんたぁ!」

「そ!淳太!こいつは金持ちやから仲良くなるんやで?」

「きらきら!」

「流星な。やっぱ子どもでもイケメンって分かるんかな」

「のん!のん!」

「なぁ、なんでそんなのんちゃん好きなん?!」


どうやら我が子は小瀧担らしい。

ソファに並ぶ2人の前にコーヒーとココアを置けば、紫音がママここ!って、自分の横に引っ張ってくるから、どうやら私もこの映像を見なきゃいけないらしい。

あんまりジャニーズの曲とか分からないんだけど、息子が楽しんでることだし一緒に鑑賞会しますか。



「ままぁ、しーくんねえーじゃないかおどれるの!」

「えー?そうなの?」

「俺と一緒に練習したんよな?」

「そー!しげとおどったのー!」


そう言って流れる映像に合わせて、ええじゃないかを歌って踊る姿は、まるで小さなアイドルで、幻を見てるみたいな気分だった。

なんとなく鼻の奥がツンとした。

ジャニーズなんて知らないって言ったけど、本当は知ってるの。

さっきの曲も、その前の曲も知ってる。いつも車で流れてた。ああ、これは知らないから新しい曲なのかな。


「あ!じゅんたぁ!」

「こっちは照史やで!親方って呼んだって」

「おあかたー?」

「そ!」

「ちょっと変な」


何変な呼び方教えてるの、そう言いたかった口は流れてきたイントロによってかき消された。


ああ、歌ってた。


一度だけ見に行ったステージで歌ってた。





「明日さぁ、席どこなん?」

「なーいしょ」

「はぁー?教えてや」

「教えたらそこばっか見るでしょー?」

「いやー?そんなことないし」

「だぁめ、見つけて?」

「ま、お前ならどこにおっても見つけるけどな」


その言葉通り、あなたは本当に私を見つけてくれた。

後ろの方で隠れるように見てたのに、何度も何度も目があって、手を振ってきたり、投げチューしたり、周辺のファンの子は大騒ぎだ。

そんなあなたが大切そうに歌った曲。

歌い終わった後、こっちを向いて笑ってた。その顔を他のファンの子に見られるのが嫌で、睨みつけてしまった私を、あなたはまた笑って見てた。




ねぇ、あなたの空には今、虹は掛かってるかな。

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aoi(プロフ) - チサ様 HPにも足を運んで下さってるなんて、ありがとうございます。ネタが被らないように頑張って書きたいと思います。またお時間のある際にお越し下さいませ(^_^) (2016年11月13日 13時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
チサ(プロフ) - HPの方も読ませていただいてます。こちらの作品もとても面白いです!更新頑張ってください(^o^) (2016年11月9日 2時) (レス) id: 8682789ece (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - はるち様 コメントありがとうごさいます。ハッピーなシーンも書けるよう頑張ります(=^x^=)ぜひまた見に来て下さい! (2016年9月22日 22時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったんですけど、少し切ないですね(T^T)これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年9月18日 22時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aoi | 作成日時:2016年7月27日 1時

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