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「ママー!!」



保育園のお部屋から私を見つけて、笑顔で駆け寄ってくる愛おしい子。

スッとした鼻筋、少し茶色い髪の毛、笑ったとき細くなる目。

悔しいほどに私に似てない。男の子はお母さんに似るって言うんだけどなぁ。



「ただいま。今日は何して遊んだの?」

「んーとねー、んー?いっぱいあそんだぁ」

「ふふ、そっかそっか。よかったねぇ」

「んふふ」



ふわふわって笑って、私の手を握るこの子を私は守らなきゃいけない。


世界で一番愛しい人からもらった宝物を、大事に大事に守りぬかなきゃならない。




「ほら、先生にご挨拶して」

「せーせ!さーなら!」

「ん。よくできました!花丸!」

「ひひ、はなまうー!」



家に帰れば溜まった家事。シングルマザーの私に頼れる人はいない。

大学から1人暮らしで、今も父と母とは離れて暮らしている。

実家に帰ってこいと何度も説得された。子育てのためにもそれが一番だと言うのは分かってた。

だけど、どうしてもそれができなかった。

この地を離れられなかった。




「A」




ここにいればいつかまた名前を呼んでもらえるんじゃないかって。そんな幻想を抱いてる。

もう二度と会うことなんて出来ないのに。裏切って傷付けた。恨まれてさえいると思う。だけど、それでいい。



「まぁま」

「ん?なぁに?」

「きょうね、おうたした!」

「そんなの?」

「ん!せーせ、じょうずだねーって」

「んふふ、すごいじゃん!お便りに書いてくれてるかなー?おかばん見せてください」

「あーい」




血は争えないってことかな。


ほんとどれだけ濃い遺伝子受け継いでるのかな。


大人になるのが楽しみで、少し切ない。




「わぁ、先生書いてくれてるよ!」

「どーこー?」

「ほらここ。お歌が上手ですねーって」

「わぁーい!」



飛び跳ねて喜ぶ息子が、いつかのあの人と重なって見えた。



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aoi(プロフ) - チサ様 HPにも足を運んで下さってるなんて、ありがとうございます。ネタが被らないように頑張って書きたいと思います。またお時間のある際にお越し下さいませ(^_^) (2016年11月13日 13時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
チサ(プロフ) - HPの方も読ませていただいてます。こちらの作品もとても面白いです!更新頑張ってください(^o^) (2016年11月9日 2時) (レス) id: 8682789ece (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - はるち様 コメントありがとうごさいます。ハッピーなシーンも書けるよう頑張ります(=^x^=)ぜひまた見に来て下さい! (2016年9月22日 22時) (レス) id: f81c6301ac (このIDを非表示/違反報告)
はるち - めっちゃ面白かったんですけど、少し切ないですね(T^T)これからも頑張れんれんo(^o^)o (2016年9月18日 22時) (レス) id: fb4b4f2984 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aoi | 作成日時:2016年7月27日 1時

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