34.Sへの忠誠心 ページ2
ブチッッ！！
櫻井さんによって勝手に出られた電話は
櫻井さんによって勝手に切られた。
それも勢いよく。
「あー、スッキリした！」
「……。」
「どうした？」
「幻聴ですかね？
最後、英語でこわ〜い言葉が聞こえたんですが…。」
「ぶっはは！
まーぼーろーしー♪」
「あはっ…あははっ！
ですよねー！？」
「な、わけねぇし。」
ふざけた直後、急にトーンが低くなる。
八の字に下げた眉毛からの吊り眉。
もれなく鋭い目つきも付いて。
ど、どちら様？
「さ…くらい、さん？」
「元カレなんだろ？
あんたを捨てた元婚約者なんだろ？」
「…。」
「だったら！
はっきり言えよ！
お前のせいで地獄を見たって。
今更なんなんだよって！」
穏やかだと思っていた櫻井さんが初めて強い言葉使いを見せた。
見たこともない櫻井さんに動揺していると今度は突然私の腕を掴んで勢いよく私をソファに突き飛ばした。
「きゃっ！」
「あんたは俺のメイドなんだよ。
もう俺の所有物だってこと忘れんな…。」
「え…？」
低い声がボソッと恐ろしい言葉を発した。
そう思った直後。
「ん、…っ！！」
それは一瞬の出来事。
ソファに倒れている私を見下ろしていた櫻井さんが私に覆い被さり、
あろうことか唇を奪った。
強引に掻き回される口内。
ナニコレ！？
ナニコレっ！？
カラダが痺れて息が…
できないっ！
やっとの思いで櫻井さんの肩を押し返すと下唇を引っ張りながら、ようやく唇を離してくれた。
「な、何するんですか！？」
「忠誠心を確認しただけだよ。」
「忠誠心…って、雇い主としては尊敬してますけど！こんなことされたら…」
「いや。キミは十分オレに従順なのが分かった。」
ふはっ！と吹き出す。
「ど、どういう意味ですか…」
「これからもよろしくね。
メ・イ・ドさん？」
片方の口角だけ上げて不敵に笑う櫻井さん。
これがご主人様の本性！？
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やっち(プロフ) - ええっ終わりですか？残念です (2022年3月21日 20時) (
レス) @page18 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
大翔 凛(プロフ) - 私も、ミイチゴさんの作品ニヤニヤしながら楽しませて頂いています！！お子さんも大きくなられてお忙しいところだとは思いますが、もし、また新作を作って下さったら、光の速さで拝見しに行かせて頂きますね！ミイチゴの小説の世界観がとても好きです！ (2020年11月14日 23時) (レス) id: fc915f7be8 (このIDを非表示/違反報告)
大翔 凛(プロフ) - はじめまして！失礼します！ (2020年11月14日 23時) (レス) id: fc915f7be8 (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - お久しぶりです!伏線回収ありがとうございます!あの件､彼は人の旦那という小説のネタになりそうな肩書を手に入れただけ!と考えて乗り越えたので最後の一文とても嬉しかったです笑楽しみにしてます!寒い日が続きますがミイチゴさんも息子さんも体調崩されませんように｡ (2019年12月25日 2時) (レス) id: 12423921ab (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - 御出産おめでとうございます！ミイチゴさん見ないと思ったら！たしかにリアルは今色々辛いですよね。でも不倫モノはちょっと、いやだいぶ見たいかも(^^)結婚をきにラブシーン多めな恋愛ものとかドシドシ出て欲しいですねー！！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: cdf38c3a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2018年3月31日 8時
