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25.圧倒的呪文 ページ25
謎の美人さんが嵐のごとく現れ一瞬で消えていき、まだまだ放心状態継続中な私。
"また女の子連れ込んで"
あれはどう考えても櫻井さんをよく知っているモノの言い方だった。
それに、翔って呼び捨てにしてたから相当な仲なのが想像つく。
まさかまさか…
別れた奥さんとかじゃないよね？
いや、そもそも結婚とか離婚とかの話もよく知らないけど。
それより、
よく女の子を連れ込んでるの…かな…？
あの言い方的に私みたいな女のことじゃなくて…
そういうオンナノコってニュアンスに聞こえた……
のは、私の心が薄汚れているからで
あの美人さんだって櫻井さんの彼女さんかもしれない！
うん、そう。
きっと、そう！
…なんて自分に言い聞かせてみる。
だとしたら、いいのかな？
私なんかここにいて…。
…
……
………
………っは！
いかんいかん。
余計な詮索は無用。
なんにしろ長居はしない方がいいのは間違いないから。
早くお金を貯めて早くこの家から出よう。
その為にはハウスキーピングの仕事を終えた空き時間にアルバイトもしよう。
そう自分に言い聞かせるようにして片付けの続きを始めるも…
"また女の子連れ込んで"
"また女の子連れ込んで"
"また女の子連れ込んで"
なんでかな？
この呪文、圧倒的。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年11月27日 18時
