20.罰金 ページ20
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「ただいま帰りましたー…」
コンビニで簡単に買い物を済ませ2人とも寝ているであろう中、ボソっと独り言を呟きながら部屋に戻ると思わぬ事態が。
「あ！ノニさんおはようございます！」
「おいコラ、何度も言わせんな！
誰がスーパーフルーツだよ！？」
「す、すみません！えっと…ニ・ノさん！！」
8時に起こすはずのノニさんが起きていた。
スマホに向かって指をくるくるさせて。
「何でもう起きてるか聞きたい？」
「是非ともお聞かせください。」
「昨夜遭遇した覗き魔にトイレ入るときはノックぐらいしろよ、とお説教する為です。」
「の、覗き魔って…私のことですか！？」
「見たんでしょ？」
「そんなにハッキリとは見えてません！」
「えー？なになに？
ナニがハッキリ見えてないの？
ハッキリじゃなかったらチラッとは見えたの？」
ノニさんのパンツの下なんて見えてなかったのに！
揚げ足とって攻める攻める攻め立てる。
「言葉のあやです！
見てませんし今後は気をつけます！」
「口約束なんて信じてないんでね。
再発防止のため罰金制にしましょう。」
「罰金って…！
無一文の私からお金を取るんですか！？」
「悲しい話、世の中そんな甘くないのよね。」
そう言ってにぃっと片方の口角を上げて不敵な笑みを浮かべる。
ダメだ。
この人…苦手！
「ただワタシも鬼じゃないから。
罰金は滞納させてあげる。
昨夜の覗き代は1000円。これ滞納ね。」
「せ、千円…！？」
「どんどん溜めないようにねー♪」
「お金なんて払いませんから！」
「あーん？
ごめんで済むなら警察はいらない。
払わないで済むならアディーレ法律事務所は要らないわ。」
「言ってる意味がよくわかりませんけど。」
「お金で払えないっつーのなら
カラダで払ってもいいよ？」
「ひっ！？」
ガッと掴まれた腕。
ビックリしてコンビニの袋をドサッと落としてしまった。
「よくも、まぁ…
見ず知らずの男と簡単に同居なんて出来るね？
こういう事が起こるの、予知できないお花畑なの？」
ソファに押し倒されキツイ一言。
悔しいけど反論出来ない。
私だってこんな見ず知らずの男の人たちと一緒に住みたかない。
あの時キャサリンに騙されなければ…
人を簡単に信じなければ…
結局、自分が不甲斐ないせいだから。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年11月27日 18時
