12.ノニ ページ12
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「どういうコトか説明してくれますぅ？」
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お風呂上がりでホカホカな私はリビングで正座させられ、
なぜか、この家の主人であるはずの櫻井さんも隣で一緒に並んでいた。
私の裸をモロに見たこの犬顔の男性からのお説教を聞かされるために。
「ごめん、ニノ。」
ニノ？
って、南国の健康フルーツ代表？
「困るよー。
すんごく困るよ。これは。
この家に住むのなら女人禁制って言ったの、翔ちゃんだよねぇ？」
この家に住む…って、
この人も？
メイドならぬ執事契約とか？
それか飼い犬？
よく見たら柴犬に似てるし。
「だから、ごめん！
今日からニノも住むこと、完全に忘れてたわ。」
「ひでぇわ！
"部屋余ってるからおいでYO！"とかラップに乗せて誘ってきたの、そっちでしょうよ。」
ラップに乗せてって…うぷぷ。
て、違う違う。
やっぱりこの犬顔の彼もこのお部屋に住むって話！？
「ちょっ…と！待って下さい！
あなた様もこちらでお住みになるんでしょうか？」
「は？」
ジロリッと見られる。
その距離わずか10センチ。
いや、もうこれ、メンチ切られてる。
こわっ！
「アナタ、何者よ？」
至近距離で眉間にシワを寄せた彼がボソッと訊く。
「わ、私は……
「彼女、18年間アメリカに住んでて昨日帰国したばかりらしいよ。」
恐る恐る口を開いたところに櫻井さんから助け舟が出された。
「…ふぅん。
昨日まで、アメリカ、ねぇ…？
でもさ、悪いんだけど帰りなよ。」
「えっ！？」
一瞬で助け舟は撃沈。
「さっきも言ったけどココは女人禁制。
また今度外で会えばいいでしょ？
この家は今日からはワタシが…」
「いや。彼女も今日からここで住むことになったんだ。」
「はあぁぁ？」
そして柴犬はブルドッグになった。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年11月27日 18時
