02.In The Spotlight (TOKYO) ページ2
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______2017年12月。
ここは世界有数の大都市、東京。
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私は、
この見知らぬ土地で冷たい雨の中
行く当てもなくただ彷徨っていた。
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ポケットに手を入れれば
そこに入っているのは
日本円と米ドルの貨幣が少し。
紙幣は底を尽きていた。
「本当どうしよう…」
夕方から降り出した雨は止みそうにもなく
それを凌ぐ傘さえ持っていない。
寒くて凍えそう。
それに加え
朝から何も食べていない身体は
バッテリーが切れかかっている。
だから、
ドンッ！
「痛えなぁ！
前見て歩けよ！！」
「ごめんなさい…っ、ああっ！！」
フラつく私はすれ違う人と肩がぶつかって
そのまま転倒。
水溜りの中を華麗にダイブ。
ぶつかった人の声とポケットの中の貨幣が散乱する音が響いた。
「イタタ…、ん？」
散らばった貨幣を拾いながら起き上がろうとすると、
視界に入る踏み潰されたチラシ。
"短時間高給料"
その文字に魅かれ泥で汚れた手がそれを取ると
「おっ、…と…これは……」
思ってた以上に如何わしいお店のチラシだった。
仕事内容には全く興味なかったし
理解もし辛かったけど
ただその掲示金額が魅力的でしばらくチラシに見入っていた。
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これが、私の運命の分かれ道。
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「痛っ！」
「ひっ！ご、ごめんなさい！！」
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チラシに夢中で地面で張り付いている私に
"彼"が躓いた。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年11月27日 18時
