06.た ページ6
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_____取調室。
「ね？ね？
もう吐いちゃいなよ？
楽になるよー？」
捕まったMJを諭すように取り調べているのは
先輩刑事の相葉さん。
被疑者にも優しく、
周りからはお人好しと言われているけど
捜査会議では人とは違った角度の視線で事件解決へと導く意見を述べることから
うちの課では一目置かれている存在。
しかし、その実態はというと…
会議中、後方の席で座っている相葉さんは
毎回居眠りをしていて会議にはほぼほぼ参加していない。
相葉さんが夢の中、
その後ろで発言する二宮の意見が
相葉さんが言っているように見られていて。
コナンくんが小五郎のおっちゃんに推理させてる状態と同じ。
つまりは眠りの相葉。
それが評価されてるんだから
本当は二宮が優秀ってことなんだけどね。
そんなわけで私は相葉さんのことをこっそりとコナン
.
「分かった！
お腹空いてんだねっ？
ご飯食べてから白状しよっか？ね！
俺、カツ丼おごっちゃうよ！」
「カツ丼じゃなくてロコモコ丼。」
「へ！？ロコモコ丼？？
分かった、ちょっと待っててね！」
お人好しもお人好し。
コナン刑事はどこで手に入るかも分からない被疑者リクエストのロコモコ丼を求めに取調室を出て行った。
残されたのは私と櫻井警部の2人。
二宮はどこかへ消えたし。
って、ことで
ここは私の出番ね！
椅子に座り机を挟んでMJと向かい合うと
MJが鋭い目つきで私を睨む。
「次はアンタか？
さっきはよくも蹴り飛ばしてくれたな？」
「私はさっきの刑事とは違って手厳しいから。」
「言ってろよ。
俺は口を開かねぇよ。」
「どうかしら？
さぁ、聞かせてもらうわよ？」
気合十分に首を左右へ傾けパキパキと鳴らす。
「さすがは謎の密輸組織ね。
現場にはほとんど証拠が残ってなかった。」
「密輸？何の話？」
「とぼけないで？
唯一、押収されたこのケース。
中身は入ってないけど何が入ってたのかしら？」
証拠となるBlu-rayディスクの空ケースを見せるも
MJは眉毛ひとつ動かすことなくダンマリを決め込む。
「まさかアイドルのコンサートディスクじゃないわよね？」
「…。」
ふーん。
あくまでも黙秘を続けるつもりね。
「まぁ、いいわ。
ケースについた指紋採取と何が入ってたかは科捜研で調べてもらうから。
白い粉の反応が無ければいいけどね？」
「っは！」
MJは私の攻めの取調べにも怯むどころか
小さく笑ってドカッと机に脚を乗せた。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年5月25日 23時
