187.イライラする ページ30
「HAHAHA！
素敵な夜ですネー！」
「全くもって！
デビッドさんありがとうございます！」
パーシーズとの打ち合わせの夜。
ここはデビッドが急に提案したお食事会の後に連れてこられた銀座の高級クラブ。
「ほら、皆さんも飲んで楽しんで下サーイ。」
楽しめって…
楽しんでいるのは美人なママにお酌をしてもらってご満悦なデビッドとそれに全力で付き合ってる山Pだけ。
それから…
「櫻井さんってぇ、案外お酒に呑まれちゃうタイプなんですねぇ♡」
「はは、そんな事ナイんだけどな。
こんな美人さんと飲んでるから…かな？」
「やだぁー♡櫻井さんってばお上手♡」
お隣のムッツリなで肩さん！
パキンッ…！
口に入れたポッキィーを一気に噛み砕く。
ナンデスカ・ソノ・キャラ！？
たかがグラス1杯のビールで翔くんが酔うワケないでしょ！
焼酎一升、缶ビール5本くらいでやっと次の日浮腫むレベルってくらい鋼の肝臓の持ち主だぞ！
てかね、あのホステスちゃん！
ボディタッチが無駄に多くございません？
それに対して翔くんも満更でも無さそうだし。
お"ぇ"ぇ…
見てるコッチがたかが1杯目で吐きそ。
パキン…ッッ！！
「ちょっと…もう少し穏やかに食べれないの？
ポッキィーはninocoの主力製品なんだからさぁ…。」
「うががが！！」
バキバキバキ…ッッッ！！！
「うわっ…最悪！
お前この店でのポッキィーの値段いくらすると思ってんのよ？
それを一気に食うとか野獣かよ！？」
「どうせ私は干物女と野獣ですよっ！」
こうなりゃヤケ食いだー！
何にヤケになってんのか分かんないけど！
あーーーッ、もう！
干物女、25歳。
何だかとってもイライラする！！
「おいおい、野獣さんよ。
口の周りにチョコいっぱい付けて子供かよ。」
「はっ！そ、それはヤダ。こっち？」
「違う、ココ。」
チョコが付いてると言われ私が唇の左を指差すと
社長は逆の方を指差して
拭われる。
と、思った。
その丸く可愛い人差し指で。
だけど、
「しゃ、社長…！！
何してるんですかー！？
え？お二人は…そういうご関係で…？」
「山Pぃ…、アナタ中学生じゃないんだからさ。
彼女の口の横に付いてるチョコ舐めたくらいで騒がないでくれる？」
舐められた。
ペロッと。
みんなが…、翔くんが見ている前で！！
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2017年3月18日 14時
