干物女、恋愛するってよ。2 (ページ1)

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36.ドレイセンゲンページ1

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株式会社ninoco。

業界売り上げ第2位の座についている
日本有数の製菓会社。

最近では子会社だったninoco乳業と経営統合し
お菓子だけでなく
乳製品、食品を製造・販売する総合食品メーカーとなった東証一部上場の企業…らしい。

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そんな。

そんな大企業の若社長さまに。

私はおビンタなどという暴力を振るってしまった。

多分
明日には事務所に私の机は存在しないだろう。

いや。

早ければ、今日。

下手すれば今、この瞬間。

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「お前に与えられた選択肢は二つ。」

ビンタを喰らわせて逃げ出した私は
あっさり捕まり

ここ、男子トイレに引きずり込まれて
判決の時を待っていた。

「ひとつは問答無用のクビ。
当たり前だよね、お前が殴ったのは
その権限を持ってる人間なんだから。」

クビ！？
待って！
それだけはご勘弁を！

職を無くすってことは収入が無くなる。
収入が無くなるってことはビールが飲めなくなる！

「ううっ…！」

「嫌だよね？
そうだよね？
じゃあもう一つの"言うことを聞く。"にする？」

「これ、選択肢もクソもないじゃないですか！
道は一つしか与えられてない！」

「そりゃそうだろうがよ！
ビンタするわ…
それにコレ、なんだよ！？」

グイッと持ち上げられた私の右手には
meijiiのキノコの里が。

社長の前でライバル社の製品を持ってる。

これで更に追い込まれる。

「他社の製品なんて持ち込みやがって！
ほらほら、もう言うことを聞くしかないわな？」

可愛い顔をした竹内力の切り札・キノコの里に
ぐうの音も出ない。

完敗。

「…ッ、言うことを…聞きますぅ！」

半ば強制に言わされた奴隷宣言に
ニヤリと悪い顔をして笑う社長。

「くふふ。言ったね？」

ああ、この人は
この状況を楽しんでるんだ。

ゲスだ。

人の弱みに付け込んで。

ゲス社長だ。

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そして

この時のドレイセンゲンは

もちろん後々厄介なことになるわけ。