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67.昇給条件 ページ32
…てことは、
サトチは本当に好きで
ビンボーやってるんだ。
ま、確かに楽しそうだったもんね。
雑草茶作ったり。
じゃあ今度は
その欲しいものが気になるじゃん。
あそこまで生活切り詰めても欲しいものってやつ。
珍しく興味深々よ。
大野智。
生態が謎すぎて。
そんな事を考えてると
書類に目を通していた社長が立ち上がり
サトチに書類を返した。
「ウチは優秀な社員にはそれ相応の賃金与えてますからね。」
「へー。ついでに私の賃金もあげて下さい。」
「どさくさに紛れすぎでしょ？
それなら俺の言うこと聞くんだな！」
「いーやーだー！！」
「ニノの言うこと？」
「あのね、この人、
社長命令で今日からワタシの恋人になったから
どうぞよろしくー。」
「いーやーだー！！」
「そんなに照れんなや、ハニー。」
「いーや…うぐぅ…ッ！！」
「ムッツリなお隣さんみたいに
大野さんにも見せておこうか？
俺たちのあっつい接吻を。」
両頬をぎゅうっと押しつぶされ
確実にタコさんの唇であろう私に
その顔が傾きながら近づいてくる。
ちょっと、本気！？
公衆の面前だよ！
サトチの面前だよ！
勘弁してよ！！
ただし…
その顎のライン、美しすぎ！！
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2016年3月24日 22時
