いちごとすずらんが咲く頃に

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あの日からというもの、

私が同期とご飯を食べようとする度にさとみ先輩に強制連行される日々を送っている。


莉｢あいつぅ…Aちゃんの事す〜ぐ連行しやがって！｣
る｢ほんとだよぉ…僕達だってAちゃんとご飯食べたいのに…｣
私｢私だって同期とわいわい気を使わずに休憩したいのに…！！！｣

でもパワハラ先輩には弱みを握られてるわけで。
あんな醜態他の人にバラされたくはないし…

目を瞑って考えていると、突然眉間をぐりぐりとされ、顔を上げた。


｢眉間にシワ寄ってるで？｣

それはもう素敵なお声で。

｢ジ、ジェル先輩…！｣

ジェル先輩は私のどストライクな先輩だ。

この声とお顔と優しさと面白さと関西弁…！！！
おしゃべり出来るなんて今日はついてるなぁ！

ジ｢なんか悩んでんの？｣
私｢パワハラ先輩が…｣

なんか突然、背筋がゾゾッっとするし、何かを感じる。
ゆっくり振り向けばそこにはあのにんまりとした意地悪な笑みのさとみ先輩がいる。

…っていうか心做しか、黒いオーラが見える気がする……。

さ｢ジェル、俺これからこいつのお悩み相談受けるから借りてくね。｣
ジ｢ほ〜、なるほど。｣

ジェル先輩は何かを察したようで笑いを堪えている様子だ。

私｢……ジェル先輩！！また今度聞いてください！！！｣
ジ｢いつでもええよ。｣

はわわわ、関西弁やっぱり素敵すぎる…


さ｢ねえ、ジェルとも仲良かったっけ？｣
私｢これから仲良くなる予定です！！！！｣
さ｢なんでそんな目輝かしてんの…眼圧強すぎて怖いんだけど。｣




それは、シンプルに失礼である。

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