いちごとすずらんが咲く頃に

8. ページ9

さとみside


あ〜いらいらする。

上司から｢緊急だから参加しろ｣そう言われ、無理矢理参加させられたこの会議。

内容は大したことなく、俺がいてもいなくてもどっちでも構わないようなものだった。


はぁ〜、なんでこんなもんに俺の時間使われなきゃ行けないんだよ。
最近俺が目をかけてる後輩、AA。

介抱したのをきっかけにあいつが触れて欲しく無さそうなものを見つけてしまった。

だけど好奇心には叶わなくて、知りたくなってしまった。

無理強いするつもりはないし、あいつが自分から言えるようになるのは待ってやれると思う。
ただ、自分から話せるくらいの関係に手っ取り早くなりたくて無理矢理関わってはいるんだけど…


そんな事を思いながらふとガラスになってる会議室の扉に目をやると、なーくんと笑いながら歩いてるAが居た。

…あいつの事だからきっと昨日わざとカレー屋に連れてったこと気づいてる。

だってその証拠に目が合ったあいつは俺に向かって“べー”っと舌を出してきた。


俺と居る時はあんなふうに笑ったりしないくせに。ムカつく。

9.→←7.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す