。 ページ5
「そんで、そんで…っ」
ついにはえぐえぐと泣き始めてしまった。
「うちの会社なぁ…っ…持ち物に厳しいねん、それで、ぼ、しゅ、されて…っく….ふ…っ…僕…っ…ごめ…っ…はぁ…」
「んー、大丈夫大丈夫。それはまた買えばええやろ？んな気にやまんくてええんやで？」
背中と頭を撫でながら泣いてる子供をあやすみたいに優しい口調で囁く。
「でも…っ」
「ええねん、ええねん。鬱先生は僕の事、ちゃんと想ってくれとったんやろ？それだけで十分」
「…っ」
気のせいだろうか、抱きしめる強さが倍ぐらい上がった気がする。
まぁいいか。
「はいはい、ほら、トン氏も一緒に寝てあげるから。今日はゆっくり休もう、な？」
頭をぐしゃぐしゃと撫でてやれば、鬱先生は鼻水を啜りながら何度も頷いては首元に顔を埋める、を繰り返していた。
それでも一向に鬱先生は動こうとしない。
「はぁ…しゃーないな。特別やで？」
「！」
僕にしがみついていた鬱先生を、今に言う姫抱きをしてそのまま立ち上がる。
相変わらず僕の服に顔を埋めている鬱先生はどこか嬉しそうだった。
鬱先生を寝室のベッドに転がし、自分もその隣に横になる。
寝転んだ時にはとっくに鬱先生と身体が密着していた。
「やっぱトン氏の匂い落ち着くわ」
すんすんと首筋の匂いを嗅いでは、僕に幼い口づけをし、柔らかく笑った。
「…なんや、誘っとるんか？」
そう吐き、僕の頰に添えていた鬱先生の手を握りしめ押し倒す。
不思議と、鬱先生は驚いた顔はしなかった。
「なあトン氏、僕の事、慰めて欲しいねん。その慰め方…知っとるやろ？」
鬱先生は僕を誘惑するみたいに、握りしめた手に指を絡ませた。
僕は、その期待に応えるだけ。
「ん、気失うぐらい慰めたるわ」
それだけ言って、鬱先生を抱きしめ甘いキスを交わした。
鬱先生からは少し苦い、タバコの匂いがした。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊
今のところフラグは立てる気ないんで、濡れ場はなしっす。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←トントン×鬱【人形】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅蘭 - リクエスト失礼します！日常組の死神総受けで、r18でお願いしますシチュは、誰かの家に泊まりに行くでお願いします！ (2020年5月13日 21時) (
レス) id: c9c79794b0 (このIDを非表示/違反報告)
のさん - リク良いですか？らっだぁ×金豚きょーって出来ますか？シチュは、玩具で (2019年10月12日 17時) (レス) id: cd9f2283b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
