ピーターパンラジオ1 ページ25
I can't believe what happened today.
今日はこれでいっか。日記を閉じ、ベッドに横たわる。流しに山積みになっていた食器とか、電気料金の振込用紙とかが頭をよぎるけどそんなものは知らない。今日はもう閉店です！
いやぁ、本当にひどい一日だったよ。自転車はパンクしたし、ゼミで一番組みたくなかった相手とペアにされたし、学食でウェイに囲まれたし、バイトで変な客に絡まれた挙句オーダーミスして店長に怒られたし……
こういう時、愚痴を聞いてくれる相手がいたらいいのに。実家にいた頃は家族を捕まえて付き合わせていたけれど、一人暮らしの今はそうはいかない。友達？いないわけじゃないけど、そういう関係ではない。
無性に誰かの声が聞きたくなって、ラジオを付ける。時間帯のせいかパーソナリティの話題は下世話な方向に流れがちで、大して面白くもないのに、乾いた笑いが口の端から盛れてしまう。｢また来週もお会いしましょう｣という言葉と共に、再び部屋は静寂に包まれた。
むくりと体を起こし、つまみを回そうとしたその時だった。
『はーい！良い子のみんな、こんにちは〜！ピーターパンラジオの時間だよ！』
高いテンションの男の声に、私の指先はピタリと止まってしまった。
【ピーターパンラジオ】
……子供番組？深夜に？頭の中に疑問符が浮かぶ。
『やっほー、こいろだよー！』
子供の声。ということは、この番組はライブではなく収録なのだろう。もし世界のどこかで、今このラジオが発信されているとしたら怖い。
『にどみお兄さんでーす。この番組は、大人になんかなりたくない！いつまでも子供でいたい！そんなみんなのための30分間だよ！』
｢いつまでも、子供でいたい……？｣
『じゃあ早速、おたよりタイムいこうか』
番組の趣旨とパーソナリティのテンションとは裏腹に、リスナーから寄せられた質問はありふれたものだった。職場での人間関係の悩みや恋愛相談など。そして、彼らはそれらに手際よくアドバイスを授けていく。
お便りの中には自分と似た悩みを持つ人もいて、つい真剣に耳を傾けてしまう。気がつけば、読み上げられた宛先を手元のメモ用紙に書き写していた。
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猫 - こういう話大好きなので楽しませてもらいました！ (2019年6月8日 0時) (
レス) id: ab4778a323 (このIDを非表示/違反報告)
ミカケヒトシ(プロフ) - 連合さん» 違いますよ笑 登場人物も話も私のオリジナルではないので……でも褒めてくれてありがとう (2018年11月16日 21時) (レス) id: f1553b8c91 (このIDを非表示/違反報告)
連合(プロフ) - 毎回思うんですが天才ですか？？？ (2018年11月11日 21時) (レス) id: bbfe7f8fa1 (このIDを非表示/違反報告)
ミカケヒトシ(プロフ) - 326さん» 意見ありがとうございます、こなくて泣いてました。他にコメントがなければその方針でいこうかと思います。あの、違ったら申し訳ないのですが、ロック伝説の方だったりします？ (2018年10月27日 22時) (レス) id: f1553b8c91 (このIDを非表示/違反報告)
326 - 死ネタはネタバレになるのでキャプションに書いてほしいです…楽しみに見てます… (2018年10月27日 21時) (レス) id: c19ba7aeed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカケヒトシ | 作成日時：2018年8月5日 17時
